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ポトスは丈夫で育てやすい観葉植物として人気がありますが、葉が黄色くなってしまうトラブルに悩まされることも少なくありません。
この記事では、ポトスの葉が黄色くなる原因を詳しく解説し、水やりや肥料の与え方、室内管理の注意点まで幅広くカバーします。
葉に黄色い斑点が出たり、葉が茶色くなる、茎が黄色い、あるいは葉がしわしわになるといった症状が見られたときの対処法も紹介しています。
また、黄色い葉を切るタイミングや、根詰まりによる植え替えの必要性についても触れています。さらに、季節ごとの管理方法として、冬越しの際に気をつけたいポイントも解説します。
ポトスの葉が黄色くなってしまったときに考えられる原因と、すぐに実践できる対策を一つずつ整理して紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
ポイント
- ポトスの葉が黄色くなる主な原因とその見分け方
- 水やりや肥料の適切な管理方法
- 葉の症状ごとに異なる対処法と注意点
- 室内環境や冬越し時に起こりやすい問題と対策
Contents
ポトスの葉が黄色くなる原因とは

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参考
- 水やりの頻度・タイミングによる葉の変色
- 肥料不足や与えすぎで起こる変色症状
- ポトスの葉に黄色い斑点が出る原因
- 葉が茶色くなるときの注意点
- 茎が黄色い場合に疑うべき問題点
水やりの頻度・タイミングによる葉の変色

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ポトスの葉が黄色くなる原因の一つに、水やりの頻度やタイミングの不適切さがあります。
特に初心者がやりがちなのが、「毎日決まった時間に水を与える」という行為です。一見すると丁寧な管理に思えますが、ポトスにとっては逆効果になることがあります。
過剰な水やりによる影響
というのも、ポトスはもともと熱帯地域に自生する植物で、比較的乾燥にも強い性質を持っています。土がしっかりと乾いてから水を与えることで、根がしっかりと張り、健康に育つことができます。
しかし、常に湿った状態が続くと、根が酸素を取り込めずに弱ってしまい、「根腐れ」という状態に陥る可能性が出てきます。これが進行すると、葉が黄色く変色し、やがて落葉へとつながってしまうのです。
一方、水を長期間与えなさすぎても問題です。特に夏場のように気温が高い時期には、土の乾燥が早く進むため、水分不足により葉がしおれたり黄色くなることもあります。
ただし、水不足が原因で葉が黄色くなる場合は、株全体がぐったりと元気をなくす傾向があります。葉の枚数が多いポトスにとって、明らかな全体の萎れは注意信号といえるでしょう。
適切な水やりの方法
このようなトラブルを避けるためには、「土の状態を観察してから水を与える」というスタイルが重要です。
水やり頻度による影響の比較表
水やり頻度 | 影響 | 症状の特徴 |
---|---|---|
毎日水やり | 過湿・根腐れ | 葉が黄色くなり落葉 |
適度な水やり | 健全な成長 | 葉色が安定しツヤがある |
水やり不足 | 水分不足 | 葉がしおれ黄色くなる |
表面の土が乾いたのを確認してから、鉢底から水が出るくらいたっぷりと与える。
そして受け皿に水を溜めっぱなしにしない。これが理想的な水やり方法です。また、鉢の素材によっても乾燥スピードが異なるため、陶器鉢かプラスチック鉢かによってもタイミングは微調整が必要です。
最後に、水やりの頻度は「日数で決めない」のがポイントです。毎日チェックして、ポトス自身の状態や土の乾き具合に応じて柔軟に対応することが、葉の変色を防ぎ、長く健康に育てる秘訣となります。
肥料不足や与えすぎで起こる変色症状

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ポトスの葉が黄色くなってしまう原因として、肥料の量や与える頻度の間違いも見逃せません。植物にとって肥料は「食事」ともいえる大切な要素ですが、そのバランスを崩すと健康を損ねる原因になります。
肥料不足が引き起こす黄変
まず、肥料不足についてですが、これは長期間にわたり肥料を与えていない場合に起こりやすいです。特に購入時に付いていた固形肥料が溶けきってしまった後に、追肥をしないまま放置していると、土壌中の栄養分が枯渇していきます。
その結果、葉の色が薄くなり、先端から徐々に黄色味を帯びてくることがあります。こうした黄変は、葉の緑を保つために必要な窒素分が不足しているサインと考えられます。
肥料の与えすぎによるリスク
逆に、肥料を多く与えすぎることによる“肥料焼け”にも注意が必要です。特に液体肥料を頻繁に与えすぎたり、規定量以上を使用してしまうと、根がダメージを受けてしまいます。
この状態になると、葉の一部が急に黄色くなったり、茶色いシミができたりすることがあります。肥料焼けが進行すると、株全体の勢いが失われるだけでなく、回復までに時間がかかるため注意が必要です。
また、どちらのケースにも共通する注意点として、「葉が黄色くなったからすぐに肥料を足す」という判断は避けるべきです。
葉が黄変しているからといって必ずしも肥料不足が原因とは限らないため、他の要因(水のやりすぎ・日照不足など)も含めて総合的に判断する必要があります。
肥料を適切に与えるには、成長期である春から秋にかけて月に1~2回程度、水で薄めた液体肥料を与える方法が適しています。冬場は成長が緩やかになるため、基本的には肥料を控えた方が安全です。
肥料は「たくさん与えるほど良い」ものではないことを理解して、ポトスにとってちょうどいい栄養バランスを見極めることが重要です。
ポトスの葉に黄色い斑点が出る原因

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ポトスの葉に黄色い斑点が現れた場合、これは単なる黄変とは異なる特有のサインである可能性があります。斑点状に黄色くなる症状は、環境的なストレス、病気、害虫、または栄養バランスの乱れなど、複数の要因が絡んでいることが多いです。
急激な環境変化による影響
まず最も考えられるのが、急激な環境の変化です。たとえば、室内から屋外、あるいは日陰から日向へ急に移動した場合、葉がその変化に対応できず、一部にダメージが出て斑点として表れることがあります。
これはいわば“葉焼け”の前段階ともいえるもので、太陽光に含まれる紫外線や熱によって葉緑素が壊れるために起こります。
また、水のやり方が不安定な場合にも斑点が現れることがあります。過湿と乾燥を繰り返すような環境では、根がうまく水を吸収できずにストレス状態になります。
その結果、葉の一部に異常が出て、斑点状に黄変するケースがあります。特に根が傷んでいる状態では、養分や水分の輸送がスムーズに行われず、葉の特定部分に不調が出やすくなります。
病害虫や病気の可能性
さらに、カビや細菌による病気や、ハダニなどの害虫の発生も無視できません。斑点の周囲が茶色く変色していたり、葉の裏に粉のようなものが見られる場合は、病害虫の疑いが強くなります。
黄色い斑点の主な原因と特徴
原因 | 発生条件 | 斑点の特徴 |
---|---|---|
日照の急変 | 直射日光・急な移動 | 葉焼けの前兆、部分的に黄色 |
水やりのムラ | 過湿と乾燥の繰り返し | 不均一な黄変 |
病害虫 | 湿気・風通し不足 | 斑点の周囲が茶色に変色 |
このようなときは、まず病気の拡大を防ぐために、影響を受けた葉を早めに取り除くことが大切です。症状が進行するようであれば、園芸用の殺菌剤や殺虫剤の使用も検討してください。
このように、黄色い斑点は単なる生理現象だけでなく、病気の初期サインである可能性も含んでいます。
見た目が軽度であっても放置せず、しっかりと原因を見極めることが、ポトスを健康に保つ上で非常に重要です。葉全体ではなく「一部だけに出る変色」には、より注意を向けるようにしましょう。
葉が茶色くなるときの注意点

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ポトスの葉が茶色くなる現象は、黄色く変色するよりも深刻なサインであることが多く、早めの対処が求められます。多くの場合、葉が黄色くなった後に茶色へと進行するため、状態の悪化を示す兆候と捉えるのが適切です。
よくある原因とその兆候
葉が茶色くなる主な原因は、水やりの過不足、日差しによる葉焼け、気温の急変、そして病害虫の影響です。中でも「水のやりすぎ」と「強すぎる直射日光」はよくある原因のひとつです。
例えば、室内で育てていたポトスを急に屋外の日当たりの良い場所に移動すると、葉の細胞がダメージを受けて部分的に茶色くなることがあります。これは葉焼けと呼ばれる症状で、斑点状や縁から焼けたように色が変わるのが特徴です。
葉が茶色くなる原因の比較
原因 | 主な症状 | 対策 |
---|---|---|
直射日光 | 葉の縁から焼けるように変色 | 半日陰で管理する |
水のやりすぎ | 葉の先端・縁が茶色く枯れる | 頻度の見直し |
病害虫 | 茶色の斑点や黒ずみ | 殺菌・殺虫剤で対応 |
一方、水の与えすぎによって土の中が過湿状態になると、根が傷みやすくなり、十分に水分や栄養を吸収できなくなります。その結果、葉の先端や縁が茶色く枯れていきます。
特に冬の時期は気温が低く、土が乾きにくいため、少ない頻度の水やりが適しています。それでも「乾いているように見えるから」と頻繁に与えてしまうと、根腐れを招き、結果として葉の変色へとつながります。
もうひとつ注意したいのは、葉の茶色化が病気や害虫によるものである可能性です。カビが原因の病気では、茶色の斑点が徐々に拡大することがあり、葉が黒っぽく見えることもあります。
また、ハダニやスリップスといった小さな害虫が原因で葉が変色する場合もあります。葉の裏側や茎の付け根などを丁寧に観察し、異常がないか確認することが大切です。
対処と予防のポイント
こうした症状が見られた場合は、茶色くなった葉を切り取るとともに、置き場所や水やりの頻度を見直しましょう。
特に日差しが強い季節はレースカーテン越しの柔らかい光を取り入れることが有効です。また、切り取る際にはハサミを清潔にして使用し、切り口から病気が入らないように注意しましょう。
このように、葉の茶色化はさまざまな原因によって引き起こされるため、症状の出方や環境をよく観察して対応することが大切です。
茶色くなった葉を放置してしまうと、見た目の印象が悪くなるだけでなく、植物全体の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。
茎が黄色い場合に疑うべき問題点

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ポトスの茎が黄色くなる症状は、通常の葉の黄変よりも重いサインであることが多く、根本的なダメージが進行している可能性を示しています。これは、植物の生命線である「茎」が弱っていることを意味するため、早めの対応が必要です。
根腐れによる茎の変色
まず真っ先に疑いたいのが「根腐れ」です。根が傷んでいる場合、栄養と水分の供給がスムーズに行えなくなり、その影響が茎にまで及びます。
特に、茎の根元部分から黄色くなっている場合は、鉢の中の根が腐り始めているサインであることが多いです。
このような症状が見られる場合は、鉢から株を抜いて根の状態を確認しましょう。黒ずんでいたり、ぐにゃっとしている根があれば、腐敗が始まっている証拠です。
次に考えられるのが、「過度の湿度と通気不足」です。特に吊るして育てているポトスや、通気の悪いプラスチック鉢に植えている場合、土中の空気の流れが滞りやすくなります。
その結果、根や茎の部分が蒸れて黄変することがあります。また、葉が生い茂っていて風通しが悪いと、茎が常に湿った状態になりやすく、カビや菌が繁殖するきっかけになることもあるのです。
環境ストレスと対策
さらに、茎の黄変は「急激な環境の変化」によるストレスの表れである場合もあります。たとえば、寒暖差が激しい場所にポトスを置いていると、内部組織にダメージが蓄積され、茎の変色につながります。
これは特に、冬場の窓際で夜間に急激に冷え込むような場所で起こりやすい現象です。ポトスは5℃を下回る環境では弱りやすいため、冬季は室温管理にも気を配る必要があります。
茎が黄色くなってしまった場合の対処としては、変色部分が限定的であれば、その茎の先端を切り戻して新しい芽の発芽を促す方法があります。
ただし、全体的に広範囲にわたって黄色くなっている場合は、挿し木や株分けなどで健康な部分を取り出して再生を図るのが効果的です。
いずれにしても、茎の黄変は軽視できない症状です。日頃から水やりや鉢の環境、温度・湿度の変化に注意を払うことで、こうしたトラブルを未然に防ぐことが可能になります。
見た目の異変に気づいた段階で早めに対処すれば、ポトスの健やかな成長を守ることができます。
ポトスの葉が黄色くならない育て方

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参考
- 葉がしわしわになる環境的な原因
- 黄色い葉を切るタイミングと注意点
- 根詰まりと植え替えが必要な症状とは
- 日当たり・湿度など室内環境で起きる葉の変色
- 冬越し中に葉が黄色くなる原因と対策
葉がしわしわになる環境的な原因

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ポトスの葉がしわしわになっているとき、それは水分不足や空気の乾燥など、環境によるストレスが主な原因と考えられます。
乾燥環境による影響
特に乾燥しやすい冬場や、エアコンの風が直接当たる場所に置いていると、葉から水分が蒸発しやすくなり、葉がしおれてしわがよることがあります。
植物は根から吸い上げた水分を葉に送り、その水分を調整しながら蒸散という形で外へ放出します。しかし、このバランスが崩れて蒸発のほうが多くなると、葉の細胞がしぼんでしまい、結果としてしわしわになるのです。
また、水やりの頻度が足りていない場合も同じような症状が現れます。特に夏場は土の乾燥スピードが速くなるため、しわが出てきたときにはすでに植物が脱水状態に近いこともあります。
根の不調が引き起こす水分不足
さらに、鉢の中の根がダメージを受けているケースでも葉がしおれることがあります。根が弱っていると、いくら土に水を与えても吸収されず、葉に水分が行き届かなくなってしまいます。
これは、水の与えすぎで根腐れを起こした場合や、逆に長期間放置して乾燥しすぎた場合のどちらでも起こる可能性があります。
葉がしわしわになる原因と見分け方
原因 | 葉の特徴 | 対処方法 |
---|---|---|
乾燥(空気・水分) | しわ・ハリがない | 湿度・水やりの調整 |
水不足 | 葉全体がしおれる | たっぷり水を与える |
根の障害 | 水を与えてもしわが戻らない | 根の状態を確認 |
このような環境要因を見極めるには、葉のしわだけでなく、土の乾き具合や鉢底からの排水の様子も合わせてチェックすることが重要です。
また、葉がしわしわになっているけれど色は変わっていない場合は、一時的な乾燥が原因であることが多く、早めに水を与えればすぐに回復する可能性があります。
一方で、しわしわに加えて黄色や茶色に変色している場合は、回復が難しい可能性があるため、その葉を取り除き、新しい葉の成長を促す対応が必要になるでしょう。
いずれにしても、日々の観察と適切な環境調整が、ポトスの健康維持には欠かせません。
黄色い葉を切るタイミングと注意点

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ポトスの葉が黄色くなったとき、多くの方が「いつ切ればいいのか」「切っても大丈夫か」と迷われるのではないでしょうか。実際、黄色い葉は元の緑に戻ることはないため、適切なタイミングで取り除くことが推奨されます。
切り取るべき葉の判断基準
まず基本的な判断基準としては、葉全体が完全に黄色く変わり、柔らかくなっていたり、茶色に変色し始めている場合です。
この段階になれば、葉としての機能は失われているため、切り取っても問題ありません。むしろ、そのまま放置しておくと、カビや雑菌が繁殖しやすくなり、他の健康な葉に悪影響を及ぼすリスクが出てきます。
ただし、葉がまだ半分ほど緑色を保っている場合や、黄変が進行中であるときは少し様子を見るのも一つの方法です。
というのも、黄色くなった葉を急いで取り除くことで、ポトス自身が栄養を再利用するチャンスを失うことがあるからです。植物は弱った葉からも栄養を回収する能力を持っており、葉が完全に枯れる前にその役割を終えるケースもあります。
カット時の注意と管理
切り取る際の注意点としては、清潔なハサミを使用することが挙げられます。使用前にアルコールなどで消毒し、切り口に雑菌が入らないようにしましょう。
黄色い葉の切除判断基準
葉の状態 | 切るべきか | 理由 |
---|---|---|
完全に黄色くなっている | 切る | 葉の機能が失われている |
一部だけ黄変 | 様子を見る | 栄養再利用の可能性がある |
茶色に変色し始めた | 切る | 病害リスクが高まる |
切る位置は、葉柄(葉の付け根部分)をできるだけ根元に近い位置でカットするのが基本です。中途半端に残すと、そこから枯れが進行したり、見た目が悪くなる可能性があります。
また、切ったあとの株の様子も観察しておくとよいでしょう。新しい芽や葉が育っているようであれば、ポトスの回復は順調といえます。一方で、次々に他の葉も黄変していくようであれば、水やりや置き場所、温度管理などを見直す必要があります。
このように、黄色い葉を切るタイミングには柔軟さが求められますが、基本的には葉全体が黄色くなってしまったときが一つの目安になります。適切に管理すれば、株全体の健康を守るうえでも有効な対処法です。
根詰まりと植え替えが必要な症状とは

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根詰まりの見分け方
ポトスを長期間同じ鉢で育てていると、根が鉢の中でいっぱいになってしまい、水や栄養の吸収がスムーズにいかなくなります。
これが「根詰まり」と呼ばれる状態です。根詰まりが起こると、葉が黄色くなったり、成長が止まったように見えるなど、見た目に明らかな変化が現れます。
目安としては、購入から1年以上植え替えをしていない場合や、鉢底から根が飛び出しているときです。
また、水を与えてもすぐに表面だけが濡れて鉢の中に浸透しにくい、あるいは水が鉢底からすぐに流れてしまうという現象も、根詰まりのサインといえます。
根詰まりのサインと対処目安
サイン | 原因 | 推奨される対応 |
---|---|---|
水が染み込まない | 根が詰まり土が固い | 植え替え |
根が鉢底から出ている | 成長によるスペース不足 | 一回り大きい鉢へ交換 |
葉の黄変・成長停滞 | 根が養分吸収できない | 根の整理と植え替え |
これは、根が鉢の中でびっしりと張り巡らされており、土が水を保持できなくなっている証拠です。
根詰まりを放置すると、根が酸欠状態に陥りやすくなり、最終的には根腐れのリスクが高まります。根が弱ることで水や栄養をうまく吸収できず、葉が黄色くなったり、しおれてしまう症状につながっていきます。
植え替えの基本手順
このような場合には植え替えが必要です。植え替えの適期は5月〜6月の成長期がベストですが、あまりにも状態が悪い場合は時期を問わず緊急対応することも可能です。
まず、古い鉢からポトスを抜き取り、根の状態をチェックしましょう。白く健康な根であればそのまま使えますが、黒ずんでいたり腐っていたりする部分は清潔なハサミで切り取ります。
次に、一回り大きい鉢と新しい観葉植物用の培養土を用意して植え直します。このとき注意したいのが、水はけの良い土を選ぶことです。排水性が悪いと、再び根腐れを引き起こしてしまうリスクがあります。
植え替え後は数日間直射日光を避け、風通しの良い明るい場所で管理します。最初の水やりは控えめにして、根が新しい土に馴染んでから徐々に通常の管理に戻していきましょう。
このように、根詰まりを放置せず早めに植え替えを行うことで、ポトスは再び元気に成長することができます。葉の色が悪くなってきたときは、鉢の中の状態も一度確認してみてください。
日当たり・湿度など室内環境で起きる葉の変色

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ポトスは丈夫で育てやすい観葉植物ですが、室内環境の整え方を誤ると、葉が黄色く変色する原因になってしまいます。特に、日当たりや湿度といった環境要素は、見落とされがちですがとても重要です。
光不足による影響
まず、日当たりについてですが、ポトスは半日陰を好むものの、まったく光が届かない場所では光合成がうまくできません。これにより、古い葉から順に黄色くなっていくことがあります。
たとえば、電球の明かりだけが頼りのトイレや玄関などは、照度不足により葉が黄ばんだり落葉する原因になりやすい場所です。光量が足りない環境が長く続くと、葉に元気がなくなり、新芽の成長も鈍くなってしまいます。
乾燥による葉の変化
次に湿度ですが、ポトスは熱帯原産のため、湿度の低下にも敏感です。特に空気が乾燥しやすい秋冬は、葉から水分が失われて乾燥ダメージが蓄積し、変色やしおれが見られるようになります。
暖房が直接当たる場所では、さらに乾燥が進みやすく、葉がパリパリと硬くなってしまうこともあります。葉先が黄色や茶色に変わっていくようであれば、湿度不足が影響していると考えられます。
これを防ぐためには、日中はレースカーテン越しに日光が入る窓辺など、明るい場所に置き換えるのが効果的です。ただし、直射日光は葉焼けの原因になるため注意が必要です。
また、湿度に関しては、加湿器の使用や霧吹きによる葉水をこまめに行うことで、適度な湿度(目安としては50~60%)を保つようにしましょう。
なお、室内環境が不安定な場合には、定期的に葉の色やハリを観察することが大切です。変色が見られたら、まず置き場所と湿度の状態を見直してみてください。適切な室内環境を保つことで、ポトスの葉は鮮やかな緑を取り戻し、元気に育ち続けます。
冬越し中に葉が黄色くなる原因と対策

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低温による根へのダメージ
ポトスが冬の間に葉を黄色くするのは、寒さによるダメージが主な原因です。ポトスは熱帯地域が原産であるため、寒さに弱く、特に5℃以下の環境では正常な生育が難しくなります。
気温の低下によって根が機能しづらくなり、水分や養分をうまく吸収できなくなるため、その影響が葉に現れて黄色く変色していきます。
多くの方が冬も日当たりを求めて窓際にポトスを置きたがりますが、これは注意が必要です。日中は太陽の光が入るため適しているように見えても、夜間や早朝には窓際の温度が急激に下がることがあります。
その結果、鉢の中の土も冷え、根がダメージを受けるのです。このような環境下では、水を与えても根が吸収できず、逆に鉢の中に水が溜まって根腐れを引き起こすこともあります。
また、冬場は空気も乾燥しやすく、葉の蒸散によって水分が失われやすくなります。これにより葉先から黄色くなったり、しおれたりすることが増えてきます。
さらに、冬は生育が緩やかになるため、必要とする水分量も自然と減ります。ところが、普段と同じペースで水やりを続けてしまうと、過湿状態になりやすく、これも根のダメージや黄変の原因となります。
冬季の管理ポイント
日当たり・湿度による葉の変化
環境要因 | 影響 | 改善策 |
---|---|---|
日照不足 | 光合成ができず葉が黄変 | 明るい窓辺へ移動 |
湿度不足 | 葉先が乾燥し茶色く変色 | 加湿器・葉水で調整 |
過乾燥+直風 | 葉が硬くパリパリになる | エアコン風を避ける |
このような問題を防ぐには、まず冬の間はポトスの置き場所を見直すことが大切です。朝晩の冷え込みが少ない部屋の中央付近に移動し、窓際に置く場合でも夜間は少し離すか、段ボールなどで断熱対策を施すとよいでしょう。
冬越し中の管理ポイント比較
項目 | 冬の対策 | 注意点 |
---|---|---|
置き場所 | 窓から離れた暖かい部屋 | 夜間の冷気を避ける |
水やり | 頻度を下げる(乾いてから数日後) | 土の冷えによる根腐れに注意 |
湿度 | 加湿器や葉水で保湿 | 乾燥しすぎに注意 |
また、水やりの頻度も調整し、土の表面が乾いてからさらに2〜3日待って与えるくらいが適切です。
加えて、部屋の湿度を保つための工夫も重要です。暖房を使用する際は加湿器を併用するか、濡れタオルを近くに干すなどして湿度を補うことで、葉の乾燥を防ぐことができます。
このように冬の管理は「寒さ対策」「水やりの見直し」「湿度管理」がポイントになります。これらを意識することで、ポトスは冬の間も安定した状態を保ち、春には再び元気に成長を始めてくれるでしょう。
ポトスの葉が黄色になる原因と対策の総まとめ
この記事をまとめます
- 過剰な水やりは根腐れを引き起こし葉が黄色くなる
- 水不足でも葉がしおれて黄色に変化する
- 肥料不足は葉の色が薄くなり黄変の原因となる
- 肥料の与えすぎは肥料焼けを起こし黄ばみや茶色のシミが出る
- 黄色い斑点は環境ストレスや病害虫のサインである
- 茎が黄色くなるのは根のダメージが進行している可能性が高い
- 茶色い葉は黄変の末期症状であり、回復が難しい
- 葉がしわしわになるのは乾燥や根の異常が原因になりやすい
- 黄色くなった葉は状態に応じて早めに切除するのが望ましい
- 長期間植え替えていないと根詰まりで葉が黄変しやすい
- 鉢底から根が出ている場合は植え替えを検討すべきタイミング
- 日当たりが不足すると葉が徐々に黄色くなっていく
- 湿度が低い室内では乾燥による葉の変色が発生する
- 冬の低温で根が弱り水分吸収が悪化し葉が黄色くなる
- 適切な管理を行えば黄変は予防・改善が可能である