ドラセナ

ドラセナの育て方完全ガイド!初心者も安心のコツを解説します

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日本人女性が明るいリビングで鉢植えのドラセナをテーブルに置き、葉を優しく整えている。窓際に柔らかい日差しが入り、清潔でナチュラルな雰囲気。背景には観葉植物が数点見える。

観葉スタイル・イメージ

シャープな葉が魅力的なドラセナは、観葉植物の初心者にも人気の高い植物です。「幸福の木」としても知られ、お部屋のインテリアや風水アイテムとして取り入れる方も多いでしょう。

そのスタイリッシュな見た目とは裏腹に、生命力が強く管理しやすい点が多くの人に愛されています。しかし、実際に育てるとなると、「ドラセナの育て方」の基本はもちろん、屋外での管理方法や地植えは可能なのか、といった具体的な疑問が湧いてきます。

また、最適なの選び方、肥料を与えるタイミング、成長に欠かせない植え替え剪定の方法、さらには挿し木水耕栽培での増やし方まで、知りたいことは多岐にわたります。この記事では、ドラセナを元気に、そして美しく長く楽しむための育て方のコツを、基本から応用まで詳しく丁寧に解説します。

ポイント

  • ドラセナが初心者にも育てやすい理由
  • 置き場所(室内・屋外)や土選びの基本
  • 水やり、肥料、植え替え、剪定の適切な時期と方法
  • 挿し木や水耕栽培での増やし方

ドラセナの育て方の基本と置き場所

参考

  • 初心者にもおすすめな理由
  • ドラセナを屋外で育てる注意点
  • ドラセナの地植えは可能か?
  • 観葉植物と風水の良い関係
  • 栽培に適した土の選び方

初心者にもおすすめな理由

日本人男性が室内の窓辺で、ドラセナの葉の先を指で触れながら笑顔で観察している。レースカーテン越しに光が差し込み、隣に水差しと園芸ノートが置かれている。

観葉スタイル・イメージ

ドラセナが観葉植物の初心者や、これまで植物を枯らしてしまった経験がある方にもおすすめされる理由は、その圧倒的な強さと育てやすさにあります。

多くの品種は熱帯アフリカなどの乾燥した気候の地域が原産です。そのため、株や幹にある程度の水分を蓄えることができ、比較的少ない水やりでも育つため、旅行などで数日家を空ける際も安心感が違います。

また、ドラセナは耐陰性(日陰に耐える力)が比較的強いため、室内でも育てやすい点も大きな魅力です。もちろん、本来は日光を好む植物ですが、直射日光が当たらない「明るい日陰」や、レースカーテン越しの柔らかい光でも元気に成長してくれます。

リビングやオフィスの、必ずしも日当たりが一番良いとは言えない場所にも適応できる柔軟性が、多くの人に選ばれる理由となっています。

品種が非常に豊富な点も、ドラセナの魅力の一つです。同じドラセナ属でも、見た目や雰囲気は多種多様です。

代表的なドラセナの品種と特徴

  • ドラセナ・マッサンゲアナ(幸福の木):太い幹と幅広の葉が特徴で、ナチュラルで温かみのあるインテリアによく合います。
  • ドラセナ・コンシンネ(真実の木):細い幹とシャープな葉がスタイリッシュな印象を与え、モダンな部屋やオフィスのアクセントに最適です。
  • ドラセナ・サンデリアーナ(ミリオンバンブー):竹のような節のある幹が特徴で、縁起物として水耕栽培でも人気があります。

これら以外にも多くの品種があり、お部屋の雰囲気や置きたい場所に合わせて選ぶ楽しみがあります。

ペット(犬・猫)への安全性に関する注意

ドラセナ属の植物には、サポニンという成分が含まれているとされています。

この成分は、犬や猫が摂取した場合、嘔吐、食欲不振、よだれ、場合によっては下痢などを引き起こす可能性があるとの情報が、米国の動物虐待防止協会(ASPCA)などの専門機関から報告されています。(参照:ASPCA Animal Poison Control)

特に好奇心旺盛なペットや小さなお子様がいるご家庭では、植物を手の届かない高い場所に置く、あるいはペットが立ち入らない部屋で管理するなど、誤食しないよう十分な配慮が必要です。

ドラセナを屋外で育てる注意点

日本人女性が庭の軒下でドラセナの鉢を日陰に移動させている。背景に夏の青空と建物の陰。手には遮光ネットがあり、葉焼け防止の作業をしている様子。

観葉スタイル・イメージ

ドラセナは基本的に室内向けの観葉植物ですが、気候が温暖な時期(主に春から秋)を選べば、屋外で管理することも可能です。

屋外の自然な風や光に当てることには、株をより丈夫にし、葉色を鮮やかにする(徒長を防ぐ)だけでなく、室内では発生しやすいハダニなどの害虫を予防するメリットもあります。

しかし、室内で「過保護」に育ったドラセナをいきなり屋外に出すのは、人間が準備運動なしに真夏のマラソンに参加するようなものです。いくつかの重要な注意点を守らないと、かえって株を弱らせてしまうため、以下のポイントを必ず守ってください。

最大の注意点①:夏の直射日光と「葉焼け」

室内で育ったドラセナの葉は、紫外線に対する耐性ができていません。そのため、強い直射日光が何よりも苦手です。特に真夏(7月〜9月初旬)の日差しに当ててしまうと、ものの数時間で「葉焼け」を起こしてしまいます。

葉焼けした部分は、光合成の能力を失い、白や茶色に漂白されたように変色し、最終的にはパリパリに枯れてしまいます。一度葉焼けした部分は元には戻らないため、予防が何よりも大切です。

葉焼けを防ぐ置き場所の具体例

もし屋外に出す場合は、必ず以下のいずれかの場所を選んでください。

  • 明るい日陰(建物の北側など)
  • 午前中の柔らかい光だけが当たる場所(建物の東側)
  • ベランダやポーチの軒下(のきした)
  • 50%程度の遮光ネット(寒冷紗)の下

NGな場所:一日中日が当たる南側や、特に西日が強烈に当たる西側、コンクリートの照り返しが強い場所は絶対に避けてください。

注意点②:急な環境変化を避ける「慣らし運転」

室内(一定の温度・弱い光・無風)から屋外(変動する温度・強い光・風あり)への移動は、ドラセナにとって非常に大きなストレスです。この急激な環境変化に適応できず、古い葉を落としたり、株全体が弱ったりすることがあります。

このショックを和らげるため、屋外に出す際は必ず「慣らし運転」を行ってください。

段階的な慣らし運転のスケジュール例

晴天の日中は避け、曇りの日など日差しが柔らかい日から始めると安全です。

  1. 最初の3〜4日間:屋外の「完全な日陰」に、1〜2時間だけ出します。
  2. 次の3〜4日間:日陰に出す時間を半日程度に延ばします。
  3. その後:徐々に「明るい日陰」の場所に移動させ、最終的に屋外に置く時間を終日に延ばしていきます。

このプロセスを最低でも1週間はかけて、ゆっくりと外の環境に慣らしてあげることが重要です。

注意点③:命取りになる「温度管理」

ドラセナは熱帯原産のため、寒さには非常に弱いです。これが屋外管理で最も注意すべき、命に関わるポイントです。

屋外に出すタイミング:
春になって暖かくなっても、すぐに屋外に出してはいけません。「八重桜が散る頃」や「遅霜(おそじも)の心配が完全になくなった後」が目安です。具体的には、夜間の最低気温が安定して15℃を上回るようになってから(地域によりますが、5月下旬〜6月頃)屋外に出し始めます。

室内に取り込むタイミング:
これが最も重要です。秋になり、涼しくなってきたら、天気予報をこまめにチェックしてください。

多くの品種は耐寒温度が10℃前後(品種によっては5℃程度)とされていますが、これは「なんとか耐えられる限界」の温度です。夜間の最低気温が15℃を下回り始めたら、それは「冬越しの準備」のサインです。10℃ギリギリまで粘らず、余裕を持って室内の暖かい場所に取り込みましょう。

冬場の屋外管理は絶対に避けてください。一度でも霜(しも)に当たったり、5℃以下の冷気にさらされたりすると、葉が黒ずんで垂れ下がり、致命的なダメージ(凍害)を受けて枯れてしまいます。

注意点④:屋外特有の害虫と天候リスク

屋外管理には、室内とは異なるリスクもあります。

  • 害虫:屋外では風通しが良くなるためハダニは減りますが、代わりにアブラムシ、カイガラムシ、イモムシ(ヨトウムシなど)が付く可能性があります。室内に取り込む際は、必ず葉の裏、幹、土の表面を徹底的にチェックし、害虫を持ち込まないように注意してください。必要であれば、取り込む前に観葉植物用の殺虫剤を散布するのも一つの手です。
  • 風雨:適度な風は幹を強くしますが、台風や強風は、特にコンシンネのように幹が細い品種を折ってしまう危険があります。天候が荒れる予報の日は、事前に室内に避難させてください。また、梅雨の時期などに長雨が続くと、鉢の中が過湿になり根腐れの原因になります。長雨が続く場合は、軒下など雨が直接当たらない場所に移動させましょう。

ドラセナの地植えは可能か?

日本人男性が庭の地面をスコップで掘りながら、ドラセナの鉢を横に置いて地植えできるか確認している。後ろに花壇や低木があり、表情は慎重。春の日差しで自然な屋外シーン。

観葉スタイル・イメージ

「ドラセナを庭に地植えしたい」と考える方もいるかもしれませんが、これは日本のほとんどの地域で非常に難しいと言わざるを得ません。

理由は、前述の通り耐寒性が極めて低いためです。冬に霜が降りたり、気温が5℃以下になったりする地域(本州のほぼ全域が該当します)では、地植えのまま冬越しすることはできません。

屋外で越冬できるのは、沖縄や一部の離島、または年間を通して霜が一切降りない特殊な温暖地(例:小笠原諸島など)に限られます。

「ドラセナ」と「コルディリネ」の違い

園芸店で「ドラセナ」として売られている植物の中には、見た目が酷似している「コルディリネ(Cordyline)属」の植物が混在していることがあります。

代表的なものは「コルディリネ・オーストラリス」などで、こちらはドラセナ属よりも耐寒性がある品種(それでも0℃程度)が存在し、関東以南の暖地では地植えに利用されることがあります。

ドラセナ属とコルディリネ属は、根の色で見分けることができます。鉢から抜いたとき、根がオレンジ色(または黄色)なのがドラセナ属根が白いのがコルディリネ属です。

「幸福の木(マッサンゲアナ)」や「コンシンネ」といった一般的なドラセナ属の植物は、鉢植えで管理し、冬は室内で楽しむのが基本です。

どうしても屋外の地植え風の雰囲気を楽しみたい場合は、鉢植えのまま地面に置く「鉢ごと管理」や、春から秋の暖かい時期だけ鉢を地面に埋めておき、寒くなる前に掘り出して室内に取り込む、といった方法をおすすめします。

観葉植物と風水の良い関係

日本人女性が玄関の靴箱の上にドラセナを配置し、周囲の空気を整えるように手を合わせて微笑んでいる。背景には明るい玄関と光が差し込む扉。清潔で穏やかな雰囲気。

観葉スタイル・イメージ

ドラセナは、その縁起の良い名前(幸福の木)や、上へ上へと真っすぐに伸びる生命力、そしてシャープな葉の姿から、風水アイテムとしても非常に人気があります。

風水において、ドラセナのように葉が尖っている植物は、その鋭い形状から「陽」の気を持ち、「邪気払い」の効果があるとされています。悪い気が溜まりやすい場所や、気の入り口に置くことで、悪い気を断ち切り、家全体に良い気をもたらすと考えられています。

ドラセナを置くのにおすすめの場所と期待される効果

  • 玄関:家の気の入り口である玄関に置くことで、外から入ってくる悪い気を払い、良い運気や良縁を呼び込むとされています。
  • リビング:家族が集まるリビングに置くことで、家庭内の気を活発にし、明るい雰囲気をもたらし「家庭運アップ」に繋がると言われます。
  • 部屋の隅:「隅」は気が滞りやすい「鬼門」や「裏鬼門」にあたることが多いため、ドラセナを置いて気の流れを浄化し、停滞を防ぐ効果が期待されます。
  • オフィスのデスク:細い葉が鋭い「コンシンネ」などは、仕事運や集中力を高めたいデスク周りにも適しているとされます。

特に「幸福の木(マッサンゲアナ)」は、その名前の通り、家庭運や幸福運、さらには金運アップに良いとされ、新築祝いや開店祝いの贈り物としても、その縁起の良さから定番となっています。

栽培に適した土の選び方

ドラセナを健康に育てるためには、植物の「根」が快適に過ごせる環境、すなわち水はけの良い土を使用することが最も重要です。ドラセナは乾燥には比較的強い一方で、根が常に湿った状態(多湿)を極端に嫌います。

植物の根も人間と同じように呼吸をしており、水はけが悪い土では土中の酸素が不足し、根が窒息してしまいます。これが「根腐れ」の主なメカニズムであり、一度根腐れを起こすと株全体が弱り、枯れる原因となってしまいます。

観葉植物の初心者の場合は、園芸店やホームセンターで市販されている「観葉植物用の培養土」を使用するのが最も簡単で確実です。これらは、赤玉土や鹿沼土、軽石(パーライト)、ピートモスなどが、観葉植物に適した水はけと保水性を両立する比率で配合されています。選ぶ際は、持ってみて少し軽いと感じる、軽石やパーライトが多く含まれていそうなものを選ぶと、より水はけが良い傾向があります。

土を自作する場合の配合例

もし土を自分で配合する場合は、水はけを良くする素材を多めにします。基本的な配合例は以下の通りです。

配合例

  • 赤玉土(小粒)7:腐葉土3」または「赤玉土(小粒)6:腐葉土3:軽石(小粒)1」

赤玉土や軽石が水はけ(排水性)を確保し、腐葉土やピートモスが適度な水分と肥料分(保水性・保肥性)を保つ役割を果たします。ただし、配合には知識と手間が必要なため、まずは信頼できる市販の専用土から始めることをおすすめします。

ドラセナの育て方の管理と手入れ

参考

  • 肥料を与える時期と頻度
  • 植え替えのタイミングと手順
  • 剪定で樹形を整える方法
  • 挿し木での増やし方
  • 水耕栽培で育てるコツ

肥料を与える時期と頻度

ドラセナの肥料は、植物が活発に成長する生育期である春から秋(5月〜10月頃)に与えるのが基本です。この時期は光合成を盛んに行い、新しい葉や根を次々と展開するため、多くの栄養を必要とします。適切に栄養を補給することで、葉の色艶が良くなり、病気に負けない丈夫な株に育ちます。

逆に、気温が下がり成長が緩慢になる冬(休眠期)に肥料を与えると、植物は栄養を吸収しきれません。

土の中に使われない肥料分が溜まると、根がその濃度に負けて水分を奪われ、枯れてしまう「肥料焼け」の原因になります。そのため、気温が15℃を下回る秋口からは肥料を止め、冬場の施肥は必ず避けてください

肥料には大きく分けて2つのタイプがあり、ご自身の管理スタイルやライフスタイルに合わせて使い分けることができます。

肥料の種類特徴と与え方
緩効性化成肥料(固形肥料)土の上に置くタイプの肥料です。「置き肥」とも呼ばれます。水やりのたびに栄養分がゆっくりと溶け出すため、効果が長持ちするのが特徴です。2ヶ月に1回程度、鉢の縁に規定量を置くだけでよいため、管理が非常に簡単で初心者にもおすすめです。
液体肥料(液肥)水で規定の倍率に薄めて与えるタイプの肥料です。即効性があり、与えてすぐに植物が栄養を吸収できるのが特徴です。ただし、効果は持続しないため、10日〜2週間に1回程度、水やりの代わりに与える必要があります。手間はかかりますが、植物の状態を見ながら微調整しやすいメリットがあります。

どちらを使う場合でも、必ず製品に記載されている規定の量や希釈倍率を守ってください。特に液体肥料は、濃すぎると根を傷める原因になります。「薄め」を意識するくらいが安全です。(参考:ハイポネックスジャパン「観葉植物の育て方」

肥料を与えてはいけないタイミング

以下のタイミングでは、肥料を与えないでください。

  • 購入したばかりの時:新しい環境に慣れるまで(約2〜3週間)は控えます。
  • 植え替え直後:根がまだデリケートで傷ついているため、最低でも2〜4週間は与えません。
  • 株が弱っている時:根腐れや病気などで元気がない時に肥料を与えると、逆効果になります。
  • 冬の休眠期:前述の通り、肥料焼けの原因になります。

植え替えのタイミングと手順

日本人男性がベランダで鉢からドラセナを優しく抜き、新しい鉢に土を入れて植え替え作業をしている。周囲に園芸用具や土袋が並び、真剣な表情。

観葉スタイル・イメージ

ドラセナは生育旺盛で根の張りも良いため、同じ鉢で長期間育てていると、鉢の中で根がいっぱいになる「根詰まり」を起こしてしまいます。

根詰まりすると、土の中に新しい根を伸ばすスペースがなくなり、水分や養分をうまく吸収できなくなります。その結果、葉先が枯れたり、水を与えてもすぐに土の表面に染み込まずに溢れたりするようになります。

こうした事態を防ぐため、1〜2年に1回程度は一回り大きな鉢に植え替える作業が必要です。植え替えの最適な時期は、生育期が始まる5月〜7月頃です。この時期は気温が安定しており、植え替えで根が多少傷ついても回復が非常に早くなります。

植え替えが必要なサイン

  • 鉢底の穴から根が飛び出している。
  • 鉢の表面の土が固くなり、水が染み込みにくくなった。
  • 鉢がプラスチック製の場合、根の力でパンパンに変形している。
  • 下葉が頻繁に黄色くなって落ちる。

植え替えの手順

手順

  1. 準備:元の鉢より一回り大きな(直径で3cm程度)鉢、新しい観葉植物用の土、鉢底ネット、鉢底石(軽石など)を用意します。
  2. 鉢底の準備:新しい鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、その上に鉢底石を敷き詰めます。(鉢の高さの1/5程度が目安)
  3. 土を入れる:新しい土を鉢の1/3程度まで入れます。
  4. 株を取り出す:ドラセナの株元を持ち、元の鉢から慎重に引き抜きます。抜きにくい場合は、鉢の側面をゴムハンマーや手のひらで軽く叩くと、鉢と土の間に隙間ができて抜けやすくなります。
  5. 根をほぐす:古い土を1/3程度、手で優しくほぐしながら落とします。この時、根鉢がガチガチに固まっている場合は、無理に全てほぐさず、肩(上部)と底の部分の土を軽く落とす程度にします。黒ずんだり腐ったりしている根があれば、清潔なハサミで切り取ります。
  6. 植え付け:新しい鉢の中央にドラセナを置き、高さを調整します。鉢の縁から数センチ下(水やりのためのウォータースペース)まで新しい土を入れます。この時、隙間ができないよう、細い棒などで軽く土を突いて根の間に土を馴染ませます。
  7. 水やり:植え替えが終わったら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと水を与え、土と根を密着させます。

植え替え直後は、植物がまだ新しい環境に慣れていません。根が水分をうまく吸えない状態で葉から水分が蒸散するのを防ぐため、直射日光を避けた明るい日陰で1〜2週間ほど休ませて(養生して)あげましょう。

剪定で樹形を整える方法

ドラセナは上に向かってよく伸びる性質があるため、育てているうちに天井に届きそうになったり、幹だけが間延びしてバランスが悪くなったりすることがあります。そのような場合は「剪定(せんてい)」を行って、高さを調整し、形を整えましょう。

剪定の適期は、植え替えと同じく生育期の5月〜7月頃です。この時期は植物のエネルギーが最も高まる時期であり、切った切り口の下から新しい芽が吹きやすく、回復も早くなります。逆に、冬などの休眠期に剪定すると、新芽が出ずに切り口から枯れ込んでしまうリスクがあるため、避けてください。

剪定のメリット

剪定には、単に高さを調節する以外にも重要なメリットがあります。

  • 病害虫の予防:混み合った枝葉を切り取ることで風通しが良くなります。これにより、湿気を好むカビ(病気)や、風通しが悪い場所を好むカイガラムシ、ハダニなどの発生を予防する効果が期待できます。
  • 樹形のリフレッシュ:剪定によって刺激され、切り口の脇から新しい芽(脇芽)が複数出てくることがあります。これにより枝分かれし、よりボリュームのある生き生きとした姿に仕立て直すことも可能です。

剪定の方法(切り戻し)

ドラセナの剪定は、幹や枝を途中で切る「切り戻し」という方法が基本です。

手順

  1. 切る位置を決める:仕立てたい高さをイメージします。ドラセナは幹の節(ふし=葉が出ていた跡)の少し上あたりに「成長点」が隠れているため、節の少し上(1〜2cm上)を目安に切る位置を定めます
  2. カットする:清潔な剪定バサミや、幹が太い場合はノコギリで、幹を水平に思い切ってカットします。
  3. アフターケア:切った直後は、切り口から雑菌が入らないよう、直射日光や雨が当たらず、風通しの良い明るい日陰で管理します。幹が太い場合は、切り口に「癒合剤(ゆごうざい)」を塗っておくと、水分の蒸発や菌の侵入を防ぎ、枯れ込みを予防できます。

 

数週間〜数ヶ月すると、切り口の脇から新しい芽がポツポツと出てきます。

「こんなに短く切って大丈夫?」と不安になるかもしれませんが、生育期であればドラセナは非常に生命力が強いため、心配ありません。切った上の部分は、次の「挿し木」で増やすことができますので、捨てずに活用しましょう。

挿し木での増やし方

日本人女性がテーブル上で剪定したドラセナの茎を短くカットし、水を張ったコップに挿している。背景には明るい窓辺と園芸ハサミ、清潔な作業スペース。穏やかな笑顔。

観葉スタイル・イメージ

剪定で切り取った枝(茎)は、「挿し木(さしき)」という方法で簡単に増やすことができます。ドラセナは挿し木の成功率が非常に高い植物の一つで、初心者でも挑戦しやすいのが魅力です。

挿し木の適期も、剪定と同じく5月〜7月頃です。剪定と同時に行うと効率的です。

挿し木の手順

手順

  1. 挿し穂(さしほ)の準備:剪定で切った茎を、10cm〜15cm程度の長さに切り分けます。このとき、上下がわからなくならないように注意してください。葉がついている先端部分(天芽)を使う場合は、先端の葉を2〜3枚残し、他は蒸散(葉から水分が逃げること)を防ぐために取り除きます。
  2. 水揚げ:挿し穂の切り口をカッターなどで斜めにカットし直し(水の吸収面積を広げるため)、コップなどに入れた水に数時間浸けておきます(水揚げ)。
  3. 土の準備:挿し木には肥料分のない清潔な土(赤玉土小粒や、市販の挿し木用土、バーミキュライトなど)を使います。雑菌がいる土や肥料分が多い土は、切り口が腐る原因になります。土はポットや鉢に入れ、あらかじめ湿らせておきます。
  4. 挿し木:水揚げした挿し穂の切り口に、発根促進剤(ルートンなど、あればで構いません)をまぶし、土に挿し穴を開けてから優しく挿します。
  5. 管理:挿し木が終わったら、土が乾かないように注意しながら、直射日光の当たらない明るい日陰で管理します。乾燥を防ぐために、鉢ごと透明なビニール袋で覆うと湿度を保て、成功率が上がります。約1〜2ヶ月で発根し、新芽が動き出します。

挿し木には、葉のない幹の部分だけを輪切りにして土に挿す「管挿し(くださし)」という方法もあります。新芽が十分に成長してきたら、観葉植物用の土を使って新しい鉢に植え替えてあげましょう。

水耕栽培で育てるコツ

ドラセナは土を使わない「水耕栽培(ハイドロカルチャー)」でも育てることが可能です。土を使わないため、コバエなどの害虫が発生しにくく、清潔に管理できるのが大きなメリットです。また、透明なガラス容器などを使えば、根の成長を目で見て楽しむこともできます。

特に「ミリオンバンブー」として流通しているドラセナ・サンデリアーナは、水耕栽培に非常に適しています。剪定した枝を水に挿しておくだけでも発根し、そのまま育てることができます。

ただし、水耕栽培にはデメリットもあります。水替えの手間がかかること、根が常に水に浸かっているため根腐れのリスクが土植えより高いこと、そして土からの栄養がないため土植えほど大きく育ちにくいことです。

水耕栽培の管理ポイント

  • 水替え:水が腐敗しないよう、こまめな水替えが必須です。夏場は雑菌が繁殖しやすいため3日〜5日に1回、冬場でも1週間に1回程度は水を全量交換しましょう。
  • 根腐れ防止剤:水耕栽培の最大の敵は「根腐れ」です。容器の底に「ゼオライト」や「ミリオンA」といった根腐れ防止剤を敷いておくと、これらが持つイオン交換作用で水を浄化し、根腐れのリスクを大幅に減らすことができます。
  • 肥料:水だけでは栄養が不足し、葉が黄色くなってしまいます。必ず「水耕栽培専用の液体肥料」(土植え用とは成分が異なります)を規定の頻度(月に1〜2回程度)で水に混ぜて与えてください。
  • 置き場所:土植えと同様に、直射日光を避けた明るい場所に置きます。強い光は容器内の藻の発生原因にもなります。

水耕栽培は、宇宙空間など土の持ち込みが難しい環境での食料生産技術としても研究されています。(参考:JAXA「宇宙で植物はどう育つ? 植物が生きるしくみを探究する」

ドラセナの育て方についてのポイントまとめ

ドラセナは、その丈夫さと美しさを兼ね備えた、非常に魅力的な観葉植物です。いくつかの基本的なコツさえ押さえれば、初心者の方でも長く元気に楽しむことができます。最後に、大切なポイントをもう一度確認しましょう。

チェックリスト

  • ドラセナは丈夫で耐陰性があり初心者にも育てやすい
  • 置き場所はレースカーテン越しの明るい室内が最適
  • 夏の直射日光は葉焼けの原因になるため避ける
  • 寒さに弱いため冬は10℃以上を保てる室内で管理する
  • 屋外管理は春と秋の穏やかな時期のみ可能
  • 日本の多くの地域では地植えでの冬越しは難しい
  • 風水では尖った葉が「邪気払い」の効果があるとされる
  • 用土は市販の「観葉植物用の培養土」など水はけの良いものを選ぶ
  • 水やりは土の表面が乾いてからたっぷりと与える
  • 冬は水やりの頻度を減らし乾燥気味に管理する
  • 肥料は生育期(春〜秋)に与え冬は休止する
  • 2年に1回、5月〜7月頃に植え替えを行う
  • 根詰まりは葉先の枯れや水はけの悪化を引き起こす
  • 樹形が乱れたら生育期(5月〜7月)に剪定する
  • 剪定で切った枝は挿し木で増やすことができる
  • 水耕栽培(ハイドロカルチャー)も可能
  • 水耕栽培は根腐れ防止剤の使用とこまめな水替えが必須
  • ペット(犬・猫)が葉を誤食しないよう置き場所に注意する
  • この記事を書いた人
パキラを持つ運営者

まさび

『観葉植物のある暮らしスタイル』管理人のまさびです。失敗から学んだ実体験と深い知識で、観葉植物の育て方(特にパキラ)を優しく解説。あなたのグリーンライフを応援します。

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