ドラセナ

ドラセナの成長速度は?速い・遅い品種と管理のコツを解説します

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明るい日本のリビングで、日本人女性が2つのドラセナ(1つは背が高くて葉がよく伸びている、もう1つは小さくてコンパクトな株)を床に並べて、手を広げて成長差を示すジェスチャーをしている。室内には窓から柔らかい光が入り、観葉植物がいくつか置かれている。

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こんにちは。観葉スタイル、運営者の「まさび」です。

ドラセナを育てていると、「あれ、うちの子、思ったより育つのが遅いかも?」とか「このまま大きくなったら天井についちゃうんじゃ…」なんて、ドラセナの成長速度について気になる瞬間ってありますよね。

特に人気の幸福の木(マッサンゲアナ)がどのくらい大きくなるのか、逆にコンパクタみたいに小さいままなのか、品種によっても違うみたいで迷うところです。私自身、コンシンネの苗を買ってきたはいいものの、予想以上のスピードで育って置き場所に困った経験もありますし、逆に「あれ?生きてる?」と思うくらい成長が止まる時期も経験しました。

観葉植物の成長って、目に見える変化が楽しみの一つであると同時に、一番の悩みどころでもあります。水やりや日照不足に気をつけているつもりでも、なぜか葉先が枯れるばかりで新芽が出てこなかったり、逆に光を求めてひょろひょろと徒長してしまったり。冬越しで弱らせてしまったかな、とか、最悪、土の中で根腐れが起きていて枯れたらどうしよう…なんて、不安は尽きません。

この記事では、そんなドラセナの成長に関する「?」や不安を解消するために、まず「品種ごとの生まれ持った成長スピードの違い」という変えられない特性をしっかり理解し、その上で「育て方で成長をコントロールする方法」という私たちが介入できるテクニックについて、私の失敗談や経験も踏まえながら、できるだけ分かりやすくまとめてみました。

ポイント

  • 品種ごとの成長スピードの違い
  • 成長が早すぎる・遅すぎるときの原因
  • 成長をコントロールする育て方のコツ
  • よくある成長トラブルの対処法

ドラセナの成長速度は品種で違う?

テーブルの上に3〜4種類のドラセナ(コンシンネ、マッサンゲアナ、コンパクタなど形の違うもの)が並び、日本人男性が身をかがめて、それぞれの高さや葉ぶりを指で示しながら見比べている場面。背景は室内の観葉植物コーナーで、自然光が差し込んでいる。

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まず押さえておきたい一番のポイントは、「ドラセナ」とひとくくりに言っても、品種によって生まれ持った成長スピードが全く違うということです。これはもう、その植物が何百年、何千年とかけて進化してきた結果として持つ「遺伝」によるものなので、私たちが根本的に変えることはできません。

でも、その特性を知っておくことで、お迎えする時のお店選び(「この子はうちのスペースに合うかな?」)や、お家での管理(「この子は水や肥料が好きなタイプかな?」)がぐっと楽になります。いわば、車の「排気量」みたいなものかもしれません。スポーツカー並みの排気量を持つ子もいれば、燃費重視でゆっくり走る子もいる、という感じです。

まずは代表的な品種を、私の経験や調べた感覚で「速い」「遅い」に分けて、その個性や特徴を詳しく紹介しますね。

成長が早いドラセナの品種

「ぐんぐん育つ姿を楽しみたい!」「早くお部屋のシンボルツリーとして存在感を出してほしい」という方には、成長が早い、いわば「排気量が大きい」タイプがおすすめです。日々の変化が目に見えて分かるので、育てる楽しさを実感しやすいグループですね。

ドラセナ・コンシンネ (Dracaena concinna)

細い幹と、そこから放射状に広がるシャープな葉が、とてもスタイリッシュでモダンな印象のコンシンネ。園芸店では「真実の木」という名前で売られていることもありますね。特に葉に赤い縁取りが入る「レインボー」などのカラフルな品種は人気です。

このコンシンネ、実はドラセナの中でもトップクラスに旺盛に成長するタイプだと私は体感しています。

私が以前、30cmほどの小さな苗でお迎えしたコンシンネも、春から秋にかけてベランダの明るい日陰(直射日光が当たらない場所)で管理していたら、あれよあれよという間に育ち、わずか5年ほどで私の背丈(約170cm)を優に超える「ワイルド」な株に育ちました。正直、ここまで速いとは思っておらず、嬉しい悲鳴でしたが(笑)。

この強い成長意欲は、剪定(カット)した後の反応からもよく分かります。春先に「ちょっと伸びすぎたな」と幹を思い切って切り戻しても、環境が良ければ約2ヶ月もすれば切り口のすぐ下から新しい芽が力強く2つ、3つと吹き出してくるほど、パワフルさが魅力です。

ドラセナ・フラグランス ‘マッサンゲアナ’(幸福の木) (Dracaena fragrans 'Massangeana')

「幸福の木」として、おそらくドラセナの中で最も有名で、愛されている品種ではないでしょうか。太い幹から、トウモロコシの葉に似た(だから英名はCorn Plantなんですね)瑞々しい葉を広げる姿は、確かにお部屋にあるだけで幸せな気分にさせてくれます。

この品種は、本などで「比較的ゆっくり」と解説されることもあるんですが、それはおそらく、自生地(アフリカの熱帯雨林)で20m以上にもなるその絶大なポテンシャルを基準にした場合かなと。日本の一般的な室内環境でも、環境さえ合えば数年で天井に届くくらい、着実に成長します。

園芸店で、最初から高さ160cmを超えるような10号鉢(直径約30cm)の立派なサイズで販売されていることが多いのも、その成長力があってこそだと思います。購入したその日からインテリアの主役として存在感をすぐに発揮してくれる、頼もしい品種です。ただし、その成長力ゆえに「いつかは剪定が必要になる」ことも知っておくと良いですね。

成長が遅いドラセナの品種

逆に、「あまり大きくしたくない」「今のコンパクトなサイズ感を長く楽しみたい」「剪定とか難しそうだし、できるだけ手間がかからない子がいい」という場合は、成長がゆっくりな品種、いわば「燃費の良い」タイプがぴったりです。管理の手間が格段に少なくなりますよ。

ドラセナ・コンパクタ (Dracaena compacta)

その名の通り、葉が密にぎゅっと詰まった(コンパクトな)姿が特徴の品種です。幹も太くならず、上に伸びるスピードも非常に緩やか。ドラセナの中でも特に成長がゆっくりな品種として知られていますね。

私が見ている限りでも、「年間で数センチ伸びるかどうか」という印象です。本当に「あれ、成長してる?」と不安になるくらい(笑)。でも、それがこの品種の最大の長所なんです。購入した時の樹形がほとんど崩れないので、何年も同じ場所に同じ姿でいてくれます。デスクの上やテレビボードの横など、限られたスペースでの栽培に最適だと思います。

ドラセナ・デレメンシス ‘ワーネッキー’ (Dracaena deremensis 'Warneckei')

白い斑入りの葉が涼しげで、クリーンな印象を与えるワーネッキー。これも成長は遅いほうに分類されます。コンパクタほどではありませんが、それでも目に見えてぐんぐん伸びる、という感じではありません。

ゆっくり育つおかげで、樹形が乱れにくく、剪定の手間がほとんどかからないのが大きなメリットですね。葉が密に茂るので、徒長もあまり気になりません。安定した美しさを長く保ってくれる、優等生な品種です。

その他の「ゆっくり」タイプ

他にも、個性的で成長が緩やかな品種はいくつかあります。知っておくと品種選びの幅が広がりますよ。

  • リフレクサ(ソング・オブ・インディア): 黄色い斑入りの葉が美しく、幹がくねくねと曲がりながら枝分かれする個性的な樹形が人気です。ただ、この成長も非常に緩やか。あのような見事な枝分かれの大株は、生産者さんが本当に長い時間をかけて芸術作品のように仕立て上げたものなんですね。お値段が張るのも納得です。
  • トルネード: 比較的新しい品種でしょうか、葉が内側にねじれる(トルネードする)珍しい姿が特徴です。これも成長は「かなりゆっくりめ」とされています。生産に時間がかかるためか、まだあまり市場で見かけない希少種かもしれません。
  • スルクロサ(ゴッドセフィアナ): 名前に「ドラセナ」と付いていなかったら、ドラセナの仲間とは思えないかもしれません。笹の葉のような形の葉に、星のような白い斑(星斑)が入る美しい品種です。これも実はドラセナの仲間で、もともとが低木(あまり高くならない木)なので、最終的な樹高も80cm~1m程度で収まることが多いようです。
  • ドラコ(竜血樹): まさに「ゆっくり」の象徴とも言えるドラセナです。カナリア諸島などが原産で、その名の通り、樹液が血のように赤いことから「竜血樹」と呼ばれます。このドラコ、とにかく成長が遅く、成熟して花が咲くまでに10年、15年とかかると言われるくらい、時間のスケールが違います。観葉植物として楽しめるサイズになるまでも、かなりの年数が必要ですね。ロマンあふれる品種です。

幸福の木(マッサンゲアナ)の成長速度

日本人女性が、天井近くまで伸びた大きなドラセナ・マッサンゲアナにメジャー(巻き尺)を当てて高さを測っている場面。女性は少し首を上に向けて成長を確認している様子で、鉢は室内の木目フローリングの上に置かれている。剪定を意識させるように、近くの棚の上には清潔なハサミが置かれている。

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さて、ここで少し話を戻して、特に検索している方が多いであろう「幸福の木」の成長速度について、もう少し深掘りしてみたいと思います。

先ほど「速いグループに入る」とお伝えした通り、幸福の木は室内でも着実に成長を続けます。もちろん、コンシンネのような爆発的な速さとは少し違って、「着実に、しっかり」と上に伸びていく感じです。幹自体がぐんぐん太くなるのにはかなりの時間がかかりますが、葉が展開する頭頂部(成長点)は、春から秋の生育期には新しい葉を次々と出し、どんどん高くなっていきます。

なので、「幸福の木」をお迎えするということは、「いずれは天井につっかえる日が来るかもしれず、その時は剪定が必要になる」ということもセットで考えておくと良いかもしれません。

幸福の木によくある「成長」の疑問 Q&A

Q. 幹を太くしたいのですが?
A. 残念ながら、室内管理で幹を短期間で太くするのは非常に難しいです。幹の太さは、長い年月と、十分な光、そして根がしっかり張れる環境(地植えなど)があって初めて実現します。私たちが室内でできることは、健康な状態をキープして、ゆっくりとした成長を見守ってあげることかなと思います。
Q. どのくらいで天井に着きますか?
A. お迎えした時のサイズと、お部屋の環境(特に日当たり)によりますが、例えば1mくらいの株をお迎えして、日当たりの良いリビングで管理すれば、3〜5年で天井(一般的な2.4m程度)に達してしまう可能性は十分にあると思います。

油断していると、あっという間に天井についてしまって、「あれ、葉っぱが曲がっちゃってる…どうしよう…」と慌てることになりますからね(これは私の経験談です)。でも、大丈夫。そうなっても「剪定」という方法があるので、次の章で詳しく解説しますね。

コンシンネやコンパクタの成長速度

この2つは、ドラセナの成長速度を比べる上で、すごく分かりやすい両極端な例かなと思います。もしドラセナの品種選びで迷ったら、「自分はコンシンネの管理(速い成長、頻繁な剪定)が合っているか」それとも「コンパクタの管理(ゆっくりな成長、ほぼ放置)が合っているか」で考えてみるのも良いかもしれません。

両者の特性を、管理の手間も含めて簡単な比較表にまとめてみました。

【品種別】成長速度と管理の手間・比較表

 コンシンネ(速い代表)コンパクタ(遅い代表)
相対的な成長速度速い(環境が合えば非常に速い)非常に遅い
年間の成長目安数cm~数十cm(環境による)数mm~数cm程度(ほぼ変化なし)
樹形上に伸びやすく、やや暴れる(個性が出やすい)詰まった樹形を長期間キープしやすい
剪定の必要性高い(サイズ維持、樹形維持に必須)低い(ほぼ不要。枯れた下葉取り程度)
植え替えの頻度目安2~3年に1回(根の成長も速いため)3~5年に1回(根の成長も緩やか)
おすすめな方植物の成長を楽しみたい方 剪定などで積極的に形を作りたい方購入時のサイズ・形を変えたくない方 管理の手間を最小限にしたい方

このように、同じ「ドラセナ属」という仲間でも、お世話の仕方が全く変わってくるのが面白いところです。どちらが良い悪いではなく、「自分のライフスタイルや置き場所に合っているか」が一番大切ですね。

ミリオンバンブーは水栽培で遅い?

日本人男性が、片手に透明なガラス容器に入った水栽培のミリオンバンブー(ドラセナ・サンデリアーナ)、もう片方の手で同じ種類を土に植えた鉢を持ち、成長の違いを見比べるように顔を近づけている室内シーン。後ろに明るい窓と棚に並んだ観葉植物。

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最後に、もう一つ。「ミリオンバンブー」や「ラッキーバンブー」という名前で、よくお花屋さんや雑貨屋さんで売られている、クルクルと螺旋状に加工された小さな植物。これも実はドラセナの仲間(学名:Dracaena sanderiana)なんですよね。竹(Bamboo)と名前にありますが、竹の仲間ではありません。

これは育て方によって成長速度がガラッと変わる、ちょっと特殊なタイプです。

一番よく見かけるのは、水栽培(ハイドロカルチャー)やジェルボールで育てられている姿ですが、この場合、成長はかなり緩やかになります。これは、水から得られる養分が限られていることや、根が張るスペースが制限されるためだと考えられます。幹(茎)がぐんぐん伸びるというより、葉を維持するのがメイン、という感じですね。だからこそ、あの小さな姿を長く楽しめるわけです。

ところが、このミリオンバンブーを観葉植物用の土に植えて育てると、水栽培とは比べ物にならないくらい力強く、速く成長します。土からの豊富な養分と酸素を得て、本来持っている「ドラセナ・サンデリアーナ」としての成長ポテンシャルを発揮し始めるんですね。海外のガーデニングフォーラムなどでは、土栽培で6ヶ月で50cm近く伸びた、なんていう例もあるようです。

ミリオンバンブーの育て方別メリット

  • 水栽培: 「手軽に飾りたい」「大きくしたくない」「土を使いたくない(清潔感を保ちたい)」場合に最適。
  • 土栽培: 「しっかりとした観葉植物の株として育てたい」「速い成長を楽しみたい」場合に最適。

「小さな水差しで楽しんでいたミリオンバンブーが、実は土に植えたら大きく育つポテンシャルを持っていた」というのは、なんだか面白いですよね。もし大きく育ててみたくなったら、春先に土に植え替えてみるのも一つの楽しみ方かなと思います。

ドラセナの成長速度を操る育て方

日本人女性がドラセナの鉢を前に、片手でジョウロを持って水やりの量を慎重に調整しながら、もう片方の手で葉の色と張りを確認している場面。後方にはレースカーテン越しの窓と、置き場所を変えられるような小さな台。管理・コントロールの動作が分かるようにやや前かがみ。

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さて、ここまでは「遺伝」という、私たちが変えられない土台(車の排気量)の話でした。でも、ここからは私たちがコントロールできる「環境」と「管理」の話です。いわば、品種の特性が「エンジンの排気量」だとしたら、これからお話しするのは「アクセルの踏み方、ブレーキのかけ方、そしてメンテナンス」ですね。

どんなに成長が速い(排気量が大きい)コンシンネでも、環境が悪ければ(ガソリンやオイルがなければ)育ちませんし、逆に成長が遅い(排気量が小さい)コンパクタでも、最適な環境(良質なガソリンとメンテナンス)があれば、そのポテンシャルを最大限に発揮して、ゆっくりとでも健康に育ってくれます。

ドラセナの成長をコントロールするために、私たちが意識すべきポイントを詳しく見ていきましょう。

成長が止まる原因(根腐れ・根詰まり)

日本人男性がドラセナを鉢からそっと抜き、床に防水シートを敷いた上で根の状態を覗き込んでいるクローズアップ気味の室内シーン。片手で根を持ち、もう片手で黒くなった根を指先でつまんで確認しているアクション。近くに新しい鉢と乾いた培養土の袋が置かれている。

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「最近、新芽がまったく出てこない…」「なんだか葉の色つやも悪くなってきた…」という場合、まず疑うべきなのが、目に見えない土の中、つまり根っこのトラブルです。植物の成長は、健康な根があってこそ。根がダメージを受けると、成長は即座にストップしてしまいます。

最重要チェックポイント:根腐れ(ねぐされ)

これが一番怖くて、観葉植物を枯らしてしまう原因のトップクラスだと私は思います。初心者の方が失敗する原因のほとんどは、これと言っても過言ではないかもしれません。

原因は、ほぼ「水のやりすぎ(=過湿)」です。ドラセナを可愛がるあまり、土が乾く前に毎日少しずつ水を与えてしまう…。その気持ちは痛いほど分かるのですが、それが一番の落とし穴なんです。

土がずっと湿っていると、土の粒子と粒子の間にある「隙間」が水で満たされ、空気がなくなってしまいます。植物の根は、水分だけでなく酸素も必要とします(これを「根呼吸」と言います)。酸素がなくなると、根は呼吸できずに窒息し、やがて腐り始めてしまうんですね。

そして、最悪なことに、腐った根は水分も養分も吸えなくなります。その結果、土は湿っているのに、植物本体には水が届かず、葉がしおれたり垂れ下がったりする…という矛盾した状態になります。これが根腐れの典型的な症状です。当然、新しい芽を出すどころか、生きるためのエネルギーも作れなくなり、成長は完全にストップします。

根腐れの危険なサインと緊急対処法

以下のサインが複数見られたら、すぐに確認が必要です。手遅れになる前に、勇気を出して鉢から出してみましょう。

  • 土がいつまでもジメジメ乾かない(水やりから数日経っても表面が湿っている)
  • 葉が黄色くなったり、元気なく垂れ下がったりする(特に下葉から)
  • 幹の根元あたりを触るとブヨブヨと柔らかい(健康な幹は固いです)
  • 土の表面や鉢底から、カビやキノコが生えてきたり、変なニオイがしたりする
【緊急対処(植え替え手術)】
  1. 株の取り出し: まず、鉢から株を優しく抜き取ります。根腐れしていると、根鉢(根と土が固まったもの)が崩れやすいので注意してください。
  2. 古い土と根の整理: 古い土をできるだけ優しく落とします。そして、黒く変色してドロドロになった根、ブヨブヨした根を、清潔なハサミ(アルコール消毒したもの)で全て切り落とします。躊躇せず、思い切って切ることが大切です。健康な根(ドラセナの場合は白〜黄土色でハリがある)だけを残します。
  3. 乾燥: もし可能であれば、風通しの良い日陰で、切り口を数時間〜1日ほど乾かします。これは切り口からの雑菌の侵入を防ぐためです。
  4. 新しい土と鉢: 新しく乾いた「水はけの良い」観葉植物用の土(赤玉土や鹿沼土、パーライトなどが多めに配合されたものがおすすめ)を用意します。鉢は、残った根の量に合わせて、場合によっては今までより一回り小さな鉢に植え替えます。(根が減った分、鉢も小さくして、土の過湿を防ぎます)
  5. 植え替え後の管理: 植え替え直後は、根が傷んでいるので水やりはしません。数日〜1週間ほど、風通しの良い明るい日陰で休ませます。土が完全に乾いたのを確認してから、最初の水やりをたっぷり行います。新しい芽が動き出すまでは、肥料も絶対に与えないでください。

これはあくまで緊急手術です。植物には大きな負担がかかるため、まずは根腐れさせない「乾湿のメリハリ」をつけた水やり(土が中までしっかり乾いてから、鉢底から流れるまでたっぷり与える)が何より大切ですね。

(※根腐れの一般的な見分け方や対処法については、当サイトの「アガベの根腐れを防ぐ育て方と管理ポイント!見分け方と正しい対処法も」の記事でも解説していますが、植物の種類によって最適な処置や根の状態は異なります。あくまで基本的な考え方としてご参照ください。)

見落としがちな成長停止の原因:根詰まり(ねづまり)

これは根腐れとは真逆で、根が元気に育ちすぎた結果、鉢の中が根でパンパンになりすぎて、もう伸びるスペースも、土(養分や水分を保持する場所)もなくなってしまった状態です。いわば、植物にとって「部屋が狭すぎる!」状態ですね。

こうなると、新しい根を伸ばす余地がないため、新しい水分や養分を効率よく吸収できなくなります。結果として、成長がピタッと止まってしまうんです。鉢の中が古い根ばかりになると、土の通気性や保水性も悪化し、結局は根腐れにつながるリスクも高まります。

根詰まりのサインと対処法

以下のサインが見えたら、植え替えの時期かもしれません。

  • 鉢底の穴から、根がこんにちは、と飛び出している。
  • 水やりをしても、水が土に染み込まずに、鉢のフチを素通りしてすぐに抜けてしまう(ウォータースペースが根で埋まっている)。
  • 土の表面が固く盛り上がってきたり、根が地表に見えてきたりする。
  • 生育期(春〜秋)なのに、新芽が全く出ない、または葉のハリがなくなってきた。
【対処法(植え替え)】

対処法はシンプルに「植え替え」です。根が最も活発に動く生育期、特に5月〜7月頃に行うのがベストです。

  1. 鉢から株を抜き、根鉢の様子を確認します。
  2. ガチガチに固まっている場合は、根鉢の肩(上部の角)と底を少しだけ優しくほぐします。あまり崩しすぎると根が傷むので、軽くで大丈夫です。
  3. 一回り大きな鉢(直径で約3cm〜6cm程度大きい鉢)を用意します。
  4. 鉢底ネットと鉢底石を敷き、新しい「水はけの良い」観葉植物用の土を少し入れます。
  5. 株を中央に据え、隙間に新しい土をしっかりと(でも詰め込みすぎず)入れていきます。
  6. 植え替え後は、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと水やりをし、その後は風通しの良い明るい日陰で1〜2週間ほど休ませて(養生して)から、徐々に元の場所に戻します。

この植え替えを行うことで、根が新しいスペースと栄養分を求めて活発に伸び始め、しばしば顕著な成長スパート(新しい芽の展開)を見せてくれますよ。

徒長させない光と置き場所

日本人女性が、ひょろっと徒長したドラセナの鉢を持ち上げて、部屋の奥から窓際の明るい場所へ移動させている場面。窓際には光を受けて葉が詰まった健康的なドラセナがすでに置かれており、女性はそれに並べるように位置を調整している。室内に柔らかい日差し

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ドラセナが「ひょろひょろ〜」っと、なんだか間延びして、弱々しく育ってしまう現象、これを園芸用語で「徒長(とちょう)」と言います。これも成長に関する非常によくあるお悩みです。せっかくなら、がっしりと締まった株に育てたいですよね。

この主な原因は、ただ一つ。圧倒的な「光不足」です。

植物は光合成(光エネルギーを使って、水と二酸化炭素から栄養分を作る)によって生きています。光が足りないと、植物は「まずい!このままでは栄養が作れない!死んでしまう!」とパニックになり、生き残るために必死に光を探します。その結果、茎や葉の間隔(これを「節間(せっかん)」と言います)を不自然に長く伸ばして、少しでも明るい場所へ到達しようとするんです。これが徒長の正体です。

「耐陰性」の大きな誤解

ここで多くの方が陥る誤解が、「ドラセナは耐陰性がある(日陰に強い)と聞いたから、暗い玄関やトイレに置いても大丈夫」というものです。

確かにドラセナは、他の観葉植物に比べて暗い場所でも「枯れにくい」性質を持っています。これは事実です。しかし、「枯れにくい」=「暗い場所で元気に成長できる」では全くないんです。これは本当に重要なポイントなので、強くお伝えしたいです。暗い場所では、植物はただ「耐えている」だけ、生き延びているだけの状態です。当然、健康な成長は望めませんし、徒長も進んでしまいます。

植物が最低限の生命維持(呼吸など)と光合成がプラマイゼロになる光の量を「光補償点」と呼びます。耐陰性がある植物は、この光補償点が低い(少ない光でも耐えられる)のですが、もちろん成長するにはそれ以上の光が必要です(出典:大阪公立大学「植物の光合成速度の評価」)。

理想の置き場所と、暗い場所での対策

では、徒長させずに健康的に、がっしりとした株に育てるにはどこに置けばよいか。それは、ズバリ「レースのカーテン越しの明るい窓辺」です。これはほとんどの観葉植物にとっての「一等地」ですね。

強すぎる夏の直射日光は、葉が焼けてしまう「葉焼け」の原因になるので避けるべきですが、柔らかい間接光が一日中当たるような場所が理想です。光が十分にあれば、節間が詰まった、がっしりとした健康な株に育ちます。

もし暗い場所にしか置けない場合の対策

「どうしてもインテリアの都合で、窓から遠い場所に置きたい!」という場合もありますよね。その場合は、以下の対策を併用することで、徒長をある程度抑えることができます。

  1. 定期的な日光浴(ローテーション): 3〜4日おきに、明るい窓辺の「一等地」にいる植物と場所を交換(ローテーション)させます。週に最低でも合計5時間程度は明るい光を浴びさせてあげたいところです。
  2. 植物育成用LEDライトの活用: これが一番確実な方法かもしれません。今は性能が良く、おしゃれなデザインの育成ライトもたくさんあります。光が足りない場所に、人工的に太陽光に近い波長の光を補ってあげるんです。タイマーで管理すれば、人間の生活リズムと関係なく植物に最適な光環境を提供できます。
  3. 風通しを良くする: これは徒長と直接関係ないかもしれませんが、暗い場所は空気がよどみやすく、過湿になりがちです。サーキュレーターなどで空気を動かしてあげることは、根腐れ防止や病害虫予防にも繋がります。
【徒長してしまったら?】

一度徒長してしまった部分(間延びした茎)は、残念ながら元のコンパクトな姿には戻りません。

  • 即時対応: まずは上記の方法で、すぐに明るい場所へ移動させるか、育成ライトを当ててください。
  • 修正措置(仕立て直し): 見た目をリセットする唯一の方法は、間延びした茎を「剪定」でカットすることです。適切な光環境下であれば、切り口の下部から、今度は節間の詰まったコンパクトな新しい芽が吹いてきます。そして、切り取った先端部分は「挿し木」に利用できます。

剪定で大きさを調整する方法

「幸福の木」や「コンシンネ」が天井につっかえてしまった…!「徒長してひょろひょろになった姿をリセットしたい!」…そんな時に、成長をコントロールする最も確実で強力な方法が「剪定(せんてい)」、つまりカットすることです。これは成長を抑える「ブレーキ」であり、同時に新しい芽を促す「アクセル」にもなる、非常に重要なテクニックです。

剪定と聞くと、「植物がかわいそう」「失敗したら枯れそう」と怖がってしまう方も多いのですが、ドラセナは非常に生命力が強く、剪定に耐える力を持っています。むしろ、適切に剪定してあげることで、より健康で美しい姿を長く楽しむことができるんです。

剪定の「3つの目的」

剪定には、主に3つの大切な目的があります。

  1. サイズの制御(ブレーキ): これが一番分かりやすい目的ですね。高くなりすぎた茎を切り戻すことで、望みの高さにリセットし、コンパクトなサイズを維持します。
  2. 新芽の促進とボリュームアップ(アクセル): ドラセナは、幹の先端にある成長点で主に成長します(これを「頂芽優勢」と言います)。この先端をカットすることで、頂芽優勢が破られ、それまで眠っていた幹の途中にある芽(「脇芽」や「側芽」)が「よし、自分の出番だ!」とばかりに目を覚まします。カットした切り口の少し下から、1つまたは複数の新しい芽が出てくるため、結果として枝数が増え、より密でボリュームのある樹形に仕立て直すことができます。
  3. 風通しの改善(健康維持): 葉や枝が混み合いすぎると、内部の風通しが悪くなり、湿気がこもります。これは、カイガラムシやハダニなどの害虫や、カビによる病気の温床になります。不要な枝葉を間引くことで、株全体の風通しと日当たりを改善し、病害虫を予防する効果があります。

剪定の具体的な手順とベストタイミング

では、具体的にどうやるのか。一番大切なのは**「タイミング」です。

植物が一番元気で、成長エネルギーに満ちあふれている生育期、特に気温が安定して上昇する5月〜7月あたりが剪定の最適期です。この時期なら、カットしても回復が速く、新しい芽を力強く吹き出す体力が十分に残っています。

逆に、成長が止まる冬の休眠期(11月〜3月頃)に剪定するのは絶対に避けてください。植物が寝ている時に手術するようなもので、新芽を出す体力が残っておらず、切り口から雑菌が入って、そのまま回復できずに枯れてしまうリスクが非常に高いです。これは絶対に守ってほしいルールですね。

ドラセナの剪定ステップ
  1. 準備するもの:
    • 清潔な剪定バサミ: これが一番重要です。雑菌が入らないよう、ライターの火で炙るか、アルコール(イソプロピルアルコールなど)で刃をしっかり消毒してください。
    • (必要であれば)癒合剤: 太い幹を切った場合、切り口からの水分の蒸散や雑菌の侵入を防ぐために塗る薬剤です。細い茎なら不要なことも多いです。
  2. 切る位置を決める: 「このくらいの高さにしたい」という完成形をイメージし、それよりも少し下(新芽が吹くスペースを考慮)で、幹にある「節(ふし)」(葉が出ていた跡の横線模様)の少し上あたりを狙います。
  3. カットする: 思い切りが大切です。狙いを定めたら、幹の組織を潰さないよう、よく切れるハサミで一気にスパッと切ります。
  4. アフターケア: カットした株は、直射日光の当たらない明るい日陰で管理します。新芽が出てくるまでは、水のやりすぎに注意し、土が乾いてから与えるようにしてください。肥料も、新芽がしっかり展開し始めるまでは不要です。

剪定後の「挿し木」というお楽しみ

そして、剪定にはもう一つのお楽しみがあります。それは、切り取った上の部分(葉がついている先端部分)を使った「挿し木(さしき)」です。

コンシンネや幸福の木、ミリオンバンブーなどは、挿し木で比較的簡単に増やすことができます。

    1. 切り取った先端の茎を、10〜15cmほどの長さにカットします。
    2. 下のほうの葉を取り除き、葉の数を2〜3枚程度に減らします(葉からの水分の蒸散を抑えるため)。大きな葉は半分にカットしても良いです。
    3. 切り口をカッターなどで斜めにスパッと切り直します(水の吸収面積を広げるため)。
    4. 清潔な水を入れたコップや瓶に挿して、根が出るのを待つ「水挿し」か、湿らせた挿し木用の土(赤玉土やバーミキュライトなど)に挿す「土挿し」で管理します。
    5. 数週間から2ヶ月ほどで、切り口や節の部分から新しい根が出てきます。市販の「発根促進剤」を切り口にまぶしてから挿すと、成功率が上がりますよ。

 

  1. 根が十分に出てきたら、観葉植物用の土に植え替えて、新しい株として育て始めます。

こうして、剪定がきっかけで新しい株が増えるのも、植物を育てる醍醐味の一つですよね。

(※挿し木の基本的な手順や、雑菌を防ぐための注意点などは、当サイトの「モンステラの挿し木を失敗しない為の初心者でも解る必要な環境と管理法は?」の記事でも解説しています。植物の種類は違いますが、清潔な道具を使うといった基本は同じなので、よろしければ参考にしてみてください。)

どのくらい大きくなる?最大サイズ

「うちのドラセナ、剪定しなかったら、最終的にどこまで大きくなるの?」というご質問もよく受けます。これは、特に賃貸住宅やスペースの限られた都市部で暮らしていると、切実な問題ですよね。

これはもう、「品種」と「環境(鉢のサイズ)」、そして「管理(剪定)」次第としか言えないのですが…日本の一般的な室内環境における目安としては、以下のようになります。

  • 成長が速い品種(コンシンネ、幸福の木など):

    剪定を一切せず、根詰まりするたびに適切なサイズの鉢に植え替え続けた場合、室内の場合は天井の高さ(日本の住宅だと約2.4m〜2.5m程度)が物理的な限界サイズになるかなと思います。天井につっかえたら、それ以上は物理的に上に伸びられず、葉が曲がったり、幹が不自然に曲がったりし始めます。もちろん、自生地では10m、20mと育つポテンシャルを持っていますが、それは鉢という制限がなく、太陽光を存分に浴びられる環境での話ですね。

  • 成長が遅い品種(コンパクタ、スルクロサなど):

    これらの品種は、室内で管理している限り、最終的な樹高が1m〜1.5m程度で成長が落ち着くことが多い印象です。もちろん、そこまで育つにも10年以上の非常に長い年月がかかります。お迎えした時のサイズから、大きく姿が変わらないのが魅力とも言えます。

ただし、これらはあくまで「剪定しなかった場合」の目安です。先ほどの「剪定」というテクニックを使えば、極端な話、成長の速いコンシンネだって、高さ50cmのミニ観葉として何年も維持することが理論上は可能です(もちろん、新芽が出るたびに定期的な剪定管理は必要ですが)。

つまり、ドラセナの最終的なサイズは、自生地でない限り、「天井」か「私たち栽培者の剪定バサミ」によって決まる、ということです。成長の速い品種を選んでも、私たちが能動的に管理してあげれば、スペースに合わせたサイズで楽しむことが十分に可能なんですよ。

成長を速める肥料のタイミング

さて、ここまでは「ブレーキ」や「メンテナンス」の話が中心でしたが、今度は「アクセル」の話です。「うちの子、どうも元気がなくて成長が遅い気がする…」という時に、健康的な成長を後押ししてあげるのが「肥料」の役割です。

ただし、肥料は「与えれば与えるほど育つ」という魔法の薬ではありません。むしろ、使い方を間違えると植物を弱らせてしまう「諸刃の剣」でもあります。重要なのは、「何を」「どれだけ」よりも、まず「いつ」与えるか、その「タイミング」です。

肥料を与える「時期」が最重要(生育期と休眠期)

重要なのは、何より「タイミング」です。植物のライフサイクルを理解することが鍵になります。

植物がごはん(肥料)を欲しがるのは、活発に成長する「生育期(春〜秋、だいたい気温が15℃〜25℃くらいで安定する4月~10月頃)」だけです。この時期、ドラセナは新しい葉を次々と展開し、根も活発に伸ばして、光合成で得たエネルギーをどんどん使って成長します。この「成長」という活動には多くの栄養素(窒素・リン酸・カリなど)が必要になるため、土の中の栄養だけでは足りなくなりがちです。それを補ってあげるのが、生育期の施肥(せひ)の役割です。

逆に、気温が下がってくる晩秋から冬(11月〜3月頃)は、ドラセナは「休眠期(お休みの期間)」に入ります。成長をピタッと止め、エネルギーの消費を最小限にして、じっと春を待つモードです。この「寝ている」状態の時に、無理やりごはん(肥料)を与えても、当然食べる(吸収する)ことはできません。

肥料の「種類」と「与えすぎ」の致命的リスク

生育期に与える肥料には、大きく分けて2種類あります。

  • 緩効性固形肥料: 土の上に置くだけの、錠剤や粒状の肥料です。水やりのたびに少しずつ溶けて、2〜3ヶ月間ゆっくりと効果が持続します。手間がかからず、肥料の与えすぎ(肥料焼け)のリスクが低いので、初心者の方にはこれが一番おすすめです。私も、春先(4月か5月)にまずこれを土の上に置いています。
  • 速効性液体肥料: 水で薄めて与える、液体の肥料です。即効性があり、与えてすぐに植物が吸収できるのが特徴です。「元気がないな」という時に即効性を期待できますが、効果が持続しないため、生育期中は1〜2週間に1回程度、水やりの代わりに与える必要があります。

私は、春先に緩効性肥料をベースとして置き、さらに元気を出してほしい生育期(5月〜7月頃)には、液体肥料も併用して与える、という形にしています。

ただし、ここで一番注意したいのが「肥料の与えすぎ」、そして「休眠期(冬)の施肥」**です。

絶対にNG!「肥料焼け」のメカニズム

冬の休眠期に肥料を与えてしまうと、どうなるか。

植物はそれを吸収・利用できません。行き場を失った肥料(=化学的には「塩類」)が土の中に蓄積し、土中の肥料濃度(塩類濃度)が異常に高くなります。

すると、「浸透圧」という現象が起こります。これは、ナメクジに塩をかけるとしぼむのと同じ原理です。根の中の水分濃度よりも、土の中の水分(肥料が溶け込んだ水)の濃度のほうが濃くなってしまい、なんと植物の根から逆に水分が土へと奪われてしまうんです。

これが「肥料焼け」という、非常に深刻な生理障害です。土は湿っていても、根はカラカラに脱水症状を起こして傷んでしまいます。これは根腐れと同じくらい危険で、一度起こると回復は困難です。

肥料に関しては「ちょっと足りないかな?」くらいが観葉植物にとってはちょうど良く、特に冬は水やりを控えめにし、肥料は一切ストップする。これが、ドラセナを健康に育てるための鉄則ですね。

ドラセナの成長速度を理解しよう

ここまで、品種ごとの「遺伝的な違い」から、私たちがコントロールできる「環境(光)」や「管理(水、肥料、剪定、植え替え)」まで、ドラセナの成長速度に関わる様々な要因を見てきました。

読んでいただくと、ドラセナの成長速度というのは、決して「速ければ良い」「遅ければ悪い」という単純なものではなく、「品種の個性」「私たちの育て方」という2つの大きな要素の掛け算で決まる、とても動的なものだということが、お分かりいただけたかなと思います。

購入時の小さな姿からは想像もつかないくらい、天井に届くほどのポテンシャルを秘めているのが、ドラセナという植物の奥深い魅力の一つでもあります。その成長をどう導いてあげるか、そのポテンシャルをどこまで引き出してあげるか(あるいは、あえて抑えてあげるか)は、私たち栽培者の知識と日々の観察、そして管理にかかっています。

ドラセナの成長速度:3つの柱のまとめ

最後に、大切なポイントを3つの柱としてまとめておきます。

  • ① 品種(遺伝)を知る:

    すべての土台です。そもそも「速い」か「遅い」かのポテンシャル(排気量)を知ること。お迎えする時に「自分のライフスタイルや置き場所に合っているか」を見極めることが一番重要です。(例:コンシンネは速い、コンパクタは遅い)

  • ② 環境(アクセル)を整える:

    植物が成長するためのエネルギー(ガソリン)です。「光」「水(と湿度)」「温度」「肥料」が適切か。特に、植物の自然なリズムに合わせて、生育期(春〜秋)はアクセルを踏み(水や肥料を適切に与え)、休眠期(冬)はアクセルを緩める(水やりを控え、肥料はストップ)ことが重要です。

  • ③ 管理(ブレーキとメンテナンス)を行う:

    車を安全に走らせるための技術です。「剪定」で高さをコントロール(ブレーキ)し、「植え替え」で根詰まりを解消(メンテナンス)し、「根腐れ」や「徒長」といったトラブルを予防・対処すること。これによって、植物は健康に走り(成長し)続けることができます。

自分のライフスタイルや置きたい場所に合わせて、あえて成長の遅いコンパクタを選んで手間なく楽しんだり、幸福の木を毎年剪定して「自分だけの樹形」に仕立てて楽しんだり…。

ぜひ、あなたのお家のドラセナの「個性」と「リズム」を理解して、焦らず、比べず、その植物のペースに合わせたお世話をしてみてください。その日々の小さな変化に気づき、試行錯誤することこそが、観葉植物と暮らす一番の醍醐味だと私は思います。

  • この記事を書いた人
パキラを持つ運営者

まさび

『観葉植物のある暮らしスタイル』管理人のまさびです。失敗から学んだ実体験と深い知識で、観葉植物の育て方(特にパキラ)を優しく解説。あなたのグリーンライフを応援します。

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