ドラセナ

赤いドラセナの屋外栽培ガイドと冬越し対策から増やし方を解説

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日本人男性が庭先でドラセナの鉢を前にしゃがみ込み、全体の葉色や形をじっくり確認している場面。周囲は柔らかい自然光の屋外。

観葉スタイル・イメージ

こんにちは。観葉スタイル、運営者の「まさび」です。

赤いドラセナを屋外で育てられたら、お庭やベランダが一気に華やかになって素敵ですよね。あのシャープな葉と、情熱的な赤色は、まさにシンボルツリーにぴったりです。でも、赤いドラセナと一口に言っても、実は色々な種類があるんです。

インターネットで赤いドラセナを屋外で育てる方法を検索している皆さんは、きっと「本当に屋外で冬越しできるの?」「うちの地域でも地植えにして大丈夫?」といった期待と不安が入り混じった状態かもしれません。

私も最初はそうでした。水やりや植え替えの頻度は?葉が枯れる原因は何?剪定や増やし方はどうするの?など、たくさんの疑問が出てくるかなと思います。

この記事では、屋外での栽培に挑戦したいと考えている方のために、私の経験も踏まえながら、屋外栽培のポイント、特に品種選びから冬越しの具体的な対策まで、詳しく解説していきますね。

ポイント

  • 屋外で育つ赤いドラセナの正体
  • 地植えと鉢植えの具体的な管理方法
  • 失敗しない屋外での冬越し対策
  • 植え替えや剪定、増やし方のタイミング

赤いドラセナを屋外で育てる正体

日本人女性が園芸店の屋外売り場で複数のドラセナの品種を見比べながら、葉を手に取って形の違いを確認している場面。背景にはラベルの無い鉢植物が並ぶ。

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さて、ここからが本題です。まず最初に、私たちが赤いドラセナとして探している植物の「正体」について、しっかりおさえておきましょう。

実は、このスタート地点を間違えると「屋外で育てたつもりなのに、冬に枯れてしまった…」という、取り返しのつかない失敗に直結してしまうんです。ここが一番重要なポイントと言っても過言ではありません。

正体はコルジリネ・レッドスター

日本人女性がドラセナの葉を片手で持ち上げ、色味や形を近距離で観察しているアップ場面。周囲に他品種がぼんやり並び、違いを見極めようとしている。

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私たちが赤いドラセナとしてイメージしていて、かつ「屋外で育てたい」と思っている植物、その正体は植物学上の「ドラセナ属 (Dracaena)」ではなく、多くの場合「コルジリネ属 (Cordyline)」の「レッドスター」という品種である可能性が非常に高いです。

園芸店では葉の形が似ていることから、ドラセナもコルジリネも区別されずに「ドラセナ」という名前で流通していることが本当によくあるんですよね。見た目はそっくりでも、この2つは植物学的には全く別の属に分類されます。そして、似て非なるもので、特に「耐寒性」に決定的な違いがあります。

いわゆる「幸福の木」(ドラセナ・マッサンゲアナ)や「ドラセナ・コンシンナ」に代表されるドラセナ属の多くは、アフリカなどの熱帯地域が原産です。そのため寒さに非常に弱く、日本のほとんどの地域では屋外での冬越しはできません。最低でも5℃〜10℃は必要とされます。

一方で、私たちが探している「コルジリネ・レッドスター」(学名:Cordyline australis 'Red Star')は、ニュージーランドが原産です。ニュージーランドは南半球にあるため、場所によっては冬に雪が降ったり霜が降りたりする、日本と似たような気候の地域もあります。そうした環境で育ってきたため、耐寒性が-5℃程度と、驚くほど寒さに強い性質を持っているんです。

この耐寒性の強さこそが、赤いドラセナを屋外で楽しむことを可能にする最大の理由なんですね。

屋外NG?コルジリネの種類

日本人男性が二つのドラセナの鉢を左右に持ち、葉色や質感の違いを比較しているシーン。片方は鮮やかな赤、もう片方は熱帯性の印象を受ける葉色という対比を表現。

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「じゃあ、コルジリネなら何でもいいの?」と思うかもしれませんが、ここにも大きな落とし穴があります。実は「コルジリネ属」の中にも、寒さに強いグループと弱いグループが存在するんです。

「赤い」コルジリネの中にも、「コルジリネ・フルティコサ(学名:Cordyline fruticosa)」または「コルジリネ・ターミナリス(C. terminalis)」と呼ばれる系統があります。これらはハワイや東南アジアなどの熱帯地域が原産です。「チョコレートクイーン」や「アイチアカ」などの品種が代表的ですが、これらは熱帯性で寒さに非常に弱いんです。

これらは生育を維持するために最低でも10℃以上、できれば15℃程度が必要とされます。レッドスターの「-5℃」とは全く性質が異なりますよね。これらは完全に室内で楽しむ観葉植物として扱われ、屋外での冬越しは不可能です。

品種選びは慎重に!

屋外栽培を目指すなら、必ず耐寒性のある「コルジリネ・オーストラリス (Cordyline australis)」系統、特に「レッドスター」や、最近では「エレクトリック・ピンク」「エレクトリック・フラッシュ」などの改良品種を選ぶようにしてください。

購入時に店員さんに「屋外で冬越しさせたいのですが、耐寒性はありますか?」と確認するのが一番確実かなと思います。

「赤い植物」比較表(屋外栽培の可否)

園芸店で迷わないよう、市場で混同されがちな主要な品種の耐寒性を比較表にまとめました。この最初の「品種選び」に、屋外栽培の成否がかかっています。

品種名(流通名)属・系統耐寒温度(目安)屋外地植え(関東以西)主な特徴
レッドスターコルジリネ・オーストラリス-5℃ 程度可能(防寒対策は必要)私たちが探している品種。寒さに強い。
サンダンスコルジリネ0℃ 前後高リスク(要・厳重防寒)レッドスターよりやや寒さに弱い。霜はNG。
チョコレートクイーンコルジリネ・フルティコサ10℃ 以上不可熱帯性。完全な室内向き。
(参考)コンシンナドラセナ属5℃~10℃不可本来のドラセナ。寒さに弱い室内向き。

※この表はあくまで一般的な目安です。耐寒温度は株の大きさや植え付けからの年数、お住まいの地域の日当たりや風当たりによっても大きく変動します。

耐寒性と屋外栽培の可能性

「コルジリネ・レッドスター」の耐寒性は前述のとおり約-5℃です。これは、あくまで成木になった株が、短時間その温度に耐えられるという目安の温度ですね。

この耐寒性のおかげで、関東甲信越より西の(比較的温暖な)地域であれば、後ほど解説する冬の防寒対策(霜よけやマルチングなど)をしっかり行うことで、屋外での地植え栽培も現実的に可能になります。

ただし、同じ関東でも、内陸部や北部の寒冷地、標高の高い山間部では-5℃を大きく下回ることもあります。また、若い小さな株は成木に比べて体力がなく、耐寒性も劣ります。

「-5℃まで大丈夫」という数値を鵜呑みにせず、お住まいの地域の過去の最低気温や、ご自宅の庭の環境(北風が直接当たる場所ではないか、など)をよく考慮して、地植えにするかどうかは慎重に判断する必要があるかなと思います。心配な場合は、まずは鉢植えで管理し、冬だけ室内に取り込むのが最も安全な方法です。

地植えと鉢植えの管理の違い

レッドスターは地植えでも鉢植えでも、どちらでも格好良く育ってくれますが、それぞれ管理方法やメリット・デメリットが異なります。ご自身のライフスタイルや環境に合わせて選ぶのが良いですね。

地植え

メリット 地植えの最大の魅力は、その生育のダイナミックさです。一度しっかりと根付いてしまえば、鉢植えとは比べ物にならないほど大きく、逞しく成長します。また、根を深く張れるため、水やりの手間が大幅に減るのも大きなメリットです。真夏の日照りが続く時期以外は、基本的に降雨だけでも育ってくれます。

デメリット 一度植えると場所の変更ができません。そのため、夏の強すぎる日差し(西日など)による葉焼け対策や、冬の厳しい寒さ・霜への防寒対策が必須になります。また、植え付ける場所の土壌が粘土質などで水はけが悪い場合は、土壌改良(腐葉土やパーライトを混ぜ込むなど)が必要になる点もデメリットかもしれません。

鉢植え

メリット 鉢植えの最大のメリットは、「移動できること」に尽きます。これは屋外栽培において非常に強力なアドバンテージです。

  • 夏:日差しが強すぎて葉焼けしそう → 明るい日陰や、午前中だけ日が当たる場所へ移動
  • 冬:寒波が来る、霜が降りそう → 霜が当たらない軒下や、風の当たらない玄関先へ避難(あるいは室内へ)
  • 台風:風で倒れそう → 安全な場所へ移動

このように、季節や天候に合わせて最適な場所へ動かせるのが強みです。根腐れが心配な梅雨時期は、雨が当たらない場所に移動させることもできますね。

デメリット 生育旺盛で根が大きくなるのが早いため、根詰まりを起こしやすいです。そのため、1年に1回程度、春に一回り大きな鉢への植え替えが推奨されます。これを怠ると生育が悪くなるため、少し手間がかかる点です。また、地植えに比べて土が乾燥しやすく、特に夏場は水切れに注意が必要です。

水やりのコツ。根は乾燥、葉は加湿

コルジリネ・レッドスターの管理には、ちょっと面白い、そして重要な特徴があります。それは、根と葉が求める環境が異なるという点です。

  • 根(土):過湿を非常に嫌い、乾燥気味の土壌コンディションを好みます。原産地が比較的乾燥した高地であることにも由来するかもしれません。水のやりすぎや、水はけの悪い土は、致命的な「根腐れ」の元になります。
  • 葉(空中):一方で、葉は空気の「乾燥」を嫌います。空気が乾燥しすぎると、葉のツヤがなくなり、後述するハダニなどの害虫が発生しやすくなるんです。

「土は乾かし気味に、でも葉っぱは潤ってほしい」という、一見すると矛盾した要求なんですよね。このトレードオフを両立させるための、日本の観葉植物栽培における最強のテクニックが「葉水(はみず)」です。

理想の管理サイクル

  1. 土への水やり土の表面がしっかり乾いたのを確認してから、さらに1〜2日待つくらい「乾燥気味」を意識して行う(根腐れ防止)。
  2. 葉への霧吹き(葉水)土への水やりとは全く別物として、霧吹きで葉に水をかける「葉水」を定期的に(特に乾燥する時期は毎日でも)行う(害虫防止)。

こうすることで、土を(必要以上に)濡らさずに、葉の周りの湿度だけを保つことができます。特にハダニは葉の裏側に潜んでいることが多いので、葉の裏側を狙って葉水すると、予防にとても効果的ですよ。

葉水の具体的な方法については、観葉植物の葉水(はみず)の正しいやり方と効果の記事でも詳しく解説していますので、よかったら参考にしてみてください。

赤いドラセナを屋外で育てる管理術

日本人男性が屋外のスペースでドラセナの鉢を適切な置き場所に移動させている場面。日当たりや風向きを気にして位置調整している様子を強調。

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ここからは、屋外で育てるための具体的な管理方法を、季節ごとの作業や、植え替え・剪定といったメンテナンス作業に分けて、詳しく見ていきましょう。特に「冬越し」は最大の難関ですが、ポイントさえ押さえれば、翌年も元気な姿を見せてくれますよ。

最難関。屋外での冬越し方法

日本人女性がドラセナを寒冷紗で覆い、防寒対策をしている場面。背景は冬の庭で、霜が降りそうな空気感。寒冷紗を丁寧にかける「動作」を強調。

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赤いドラセナの屋外栽培で検索する方が一番知りたいのが、この冬越し方法かなと思います。コルジリネ・レッドスターは寒さに強い(耐寒性-5℃)とはいえ、それはあくまで「耐えられる」というライン。快適なわけではありません。特に日本の冬は、低温に加えて「乾燥した冷たい北風」や「霜」という、植物にとっては過酷な要因が重なります。

この最難関を乗り越えるための鍵は、「休眠期」の特性を正しく理解することです。

冬越しの基本姿勢(休眠期)

まず大前提として、コルジリネは春から夏にかけて活発に成長する「夏型」の植物です。そのため、気温が下がってくる秋以降、特に冬(12月〜3月頃)は、成長をピタッと止める「休眠期」に入ります。

光合成もほとんど行わず、水を吸い上げる力も極端に弱くなります。人間で言えば、冬眠しているような状態ですね。この「寝ている」状態を理解することが、冬越し管理の全てのルールの根拠となります。

水やり:冬は「乾燥」が鉄則

休眠期に入ったレッドスターは、成長のために水を吸い上げることをやめるため、水をほとんど必要としません。この時期に、夏と同じ感覚で頻繁に水を与えると、どうなるでしょうか?

答えは、土がずっと湿った状態が続き、吸収されない水が根を腐らせる「根腐れ」です。冬の枯死原因の多くは、寒さそのものよりも、この「低温と過湿(湿った土)の組み合わせ」にあります。冷たい水にずっと浸かっているような状態ですから、根が窒息してしまうんですね。

  • 鉢植えの場合水やりの頻度を大幅に減らす必要があります。目安として、「土が乾いているのを確認し、さらにそこから数日〜1週間程度たった頃」に、天気の良い暖かい日の午前中に水を与える程度にします。鉢の大きさや環境にもよりますが、月に1〜2回程度になるかもしれません。
  • 地植えの場合一度根付いている状態であれば、基本的に降雨のみで十分であり、積極的な水やりは不要です。何週間も雨が降らない異常な乾燥状態が続いた場合のみ、様子を見て少し与える程度にします。

「カラカラ」を意識して、とにかく乾燥気味に管理するのが鉄則です。

防寒対策:霜と雪は絶対にNG

耐寒性-5℃といっても、それはあくまで株(特に根)が耐えられる限界温度の目安です。しかし、葉に直接「霜(しも)」や「雪(ゆき)」が当たると、話は別です。

葉の組織内部の水分が凍結・膨張し、細胞壁が物理的に破壊されてしまいます。一度霜にやられてしまった葉は、茶色く変色して枯れ込み、二度と元には戻りません。鑑賞価値が下がるだけでなく、株全体の体力を奪う原因となります。

具体的な防寒対策
  • 鉢植えの場合最も簡単で確実な対策は「移動」です。霜が直接当たらない軒下や玄関、風の当たらない場所に移動させるだけで、生存率は格段に上がります。
  • 地植えの場合(および鉢植え)以下の対策が有効です。
    • マルチング:腐葉土やバークチップ、ワラなどで株元の土(地面)を厚く覆うことです。これにより、土の凍結を防ぎ、最も重要な「根」を保護します。
    • 寒冷紗(かんれいしゃ):不織布や寒冷紗(園芸用の薄い布)で株全体を覆い、霜や冷たい北風が直接葉に当たるのを防ぎます。特に植え付けたばかりの若い株や、寒さが厳しい地域では必須の作業かなと思います。

冬の厳禁事項:肥料と植え替え

冬の休眠期に絶対に行ってはいけない作業が「施肥(肥料やり)」と「植え替え」です。

冬の厳禁事項

肥料 成長が止まっているため、肥料を与えても根は吸収できません。吸収されない肥料が土壌に残り、土の中の肥料濃度が異常に高くなると、根が水分を吸えなくなり、逆に水分を奪われて傷んでしまう「肥料焼け」を起こす原因となります。冬は根を休ませることが重要です。

植え替え 冬は根の成長も止まっています。この時期に植え替えても、新しい土に根を張ることができません。結果として、うまく土になじめず、わずかな水や養分すら吸収できなくなり、株全体が弱って枯死するリスクが非常に高くなります。植え替えは、植物にとって体力がいる大手術。必ず成長を再開する春まで待ってくださいね。

葉が枯れる?トラブル対策

日本人男性がドラセナの葉の先端を指でつまみ、茶色くなった部分を近距離で確認している場面。根本の土にも手を伸ばし、湿り具合を確かめようとしている動作性の高い構図。

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大切に育てていても、葉が枯れたり、茶色くなったり、しおれたりすると、とても心配になりますよね。でも、慌てないでください。症状をよく観察すれば、原因が推測できることが多いです。主な原因をケース別に見ていきましょう。

原因A:下葉が落ちる(自然現象)

コルジリネは、成長に伴って古い下葉が自然に黄色くなり、やがて枯れて落ちやすい性質を持っています。これは新陳代謝の一環であり、幹が太く、上に伸びていくために必要な生理現象です。

見分け方一番下の葉から順番に枯れていき、上部の新しい葉が元気であれば、問題ありません。枯れた葉は、見た目が悪ければ手で優しく真下に引っ張ると、幹から綺麗に取り除くことができます。

原因B:葉焼け(日光が強すぎる)

症状葉の一部が、パリパリに乾燥したように茶色く(あるいは白っぽく)枯れている。

原因主に夏の強すぎる直射日光、特に西日などが原因です。レッドスターは日光を好みますが、強すぎる光はさすがにNG。一度葉焼けした部分は元に戻りません。

対策鉢植えの場合は、夏の間だけ直射日光が当たらない明るい日陰に移動させます。地植えで移動できない場合は、遮光ネットや寒冷紗(かんれいしゃ)を利用して、日差しを和らげる必要があります。

原因C:水切れ(水不足)

症状葉が垂れ下がり、全体的に元気がなく、しおれている。

原因単純な水不足です。特に夏場の鉢植えは、土が乾くのが非常に早いため、水切れを起こしやすいです。

対策すぐにたっぷりと水を与えます。鉢植えなら、鉢底から水が流れ出るまでしっかり与えてください。あまりにカラカラの場合は、バケツなどに水を張り、鉢ごと沈める「腰水」も有効です。

原因D:根腐れ(水のやりすぎ)

症状水やりをしているのに(または土が湿っているのに)、葉がしおれて元気がない。あるいは、葉が黄色や茶色に変色して落ちる。

原因これが最も深刻です。水のやりすぎ、または水はけの悪い土によって、根が常に湿った状態に置かれ、酸欠を起こして腐ってしまっている状態です。根が機能していないため、水を吸い上げられず、結果として「水切れ」と同じ「しおれ」という症状が現れます。

対策直ちに水はけの良い用土に植え替える必要があります。鉢から抜き、腐ってブヨブヨになった黒い根があれば、清潔なハサミで全てカットします。健康な白い根だけを残し、新しい土に植え付けます。これは植物にとって最後の緊急手術です。

しおれたら、まず「土」を触る!

最も診断が難しいのが「しおれ」の症状です。なぜなら、「水切れ(水不足)」と「根腐れ(過湿)」という正反対の原因で、同じしおれという症状が現れるためです。

しおれた姿を見て「水が足りない!」と判断し、すでに根腐れを起こしている株にさらに水を与えてしまうと、文字通り「とどめを刺す」ことになります。

しおれを発見したら、葉ではなく、まず指で「土」を触ってください。

  • 土がカラカラに乾いている場合原因は「水切れ」です。すぐに水を与えましょう。
  • 土がジメジメと湿っている場合原因は「根腐れ」の可能性が非常に高いです。

根腐れのサインと緊急対処法については、別の観葉植物の根腐れを復活させる方法でも詳しくまとめていますので、万が一の時は参考にしてください。

原因E:害虫の発生

コルジリネ・レッドスターは比較的丈夫ですが、特定の害虫が発生することがあります。特に風通しが悪かったり、空気が乾燥したりすると発生しやすくなります。

  • ハダニ高温乾燥の時期に発生しやすいです。葉の裏側に寄生し、養分を吸います。葉の色が「かすれた」ように白っぽくなったり、被害が拡大するとクモの巣のような糸を張ったりします。対策は、前述した「葉水」が最強の予防になります。発生してしまったら、シャワーなどの強い水流で葉裏を洗い流すか、専用の殺ダニ剤を使用します。
  • カイガラムシ白い綿状のものや、茶色い殻のようなものが葉の付け根や幹に付着します。これも養分を吸うため、株が弱る原因になります。見つけたら、布や古い歯ブラシなどで物理的にこすり落とすのが一番です。数が多い場合は、専用の殺虫剤を使用します。

農薬の安全な使用について

害虫の駆除で殺虫剤や殺ダニ剤などの「農薬」を使用する場合は、必ず製品に記載されている使用方法、対象植物、希釈倍率などを厳守してください。特に屋外でペットやお子様がいるご家庭では、取り扱いに十分な注意が必要です。農薬の基礎知識については、農林水産省のウェブサイトなども参考になります。(出典:独立行政法人農林水産消費安全技術センター(FAMIC)「農薬の基礎知識」

植え替えの時期とサイン

鉢植えで管理している場合、「植え替え」は避けて通れない重要なメンテナンス作業です。レッドスターは生育旺盛なので、1〜2年に1回は植え替えが必要かなと思います。私も「去年植え替えたのにもうパンパン?」と驚くことがあります。

なぜ植え替えが必要か

鉢植えの場合、根が伸びるスペースは鉢の中だけに限定されます。植物が成長するにつれて根も大きくなり、やがて鉢の中で根がぎゅうぎゅうに詰まった状態になります。これが「根詰まり」です。

根詰まりを起こすと、新しい根を伸ばすスペースがなくなり、水や養分をうまく吸収できなくなります。また、土よりも根の割合が多くなるため、水はけが悪くなる(水がしみ込まない)か、逆に水持ちが悪くなる(すぐにカラカラになる)など、土壌環境が悪化し、生育停滞や根腐れの原因にもなります。

植え替えの適期

植え替えは植物にとって大きなストレスがかかる作業です。そのため、必ず植物が元気で、成長する体力がある時期に行います。

植え替えの適期は、成長が活発になる 5月~8月 です。

前述の通り、成長が止まっている「休眠期(冬)」の植え替えは、根が新しい土に張ることができず、そのまま枯死するリスクが非常に高いため、絶対に避けてください。

根詰まりのサイン(植え替えのタイミング)
  • 水やりをしても、水が土の表面に溜まって、なかなかしみ込まなくなる。
  • 土の表面や、鉢底から根が飛び出してきている。
  • 鉢を持ち上げて裏を見ると、根が鉢底で渦を巻いている。
  • 鉢自体が根の圧力でパンパンに膨らんでいたり、プラスチック鉢ならヒビが入ったりする。
  • 下葉だけでなく、全体の葉のツヤがなくなり、生育が悪くなってきた。

これらのサインが1つでも見られたら、植え替えのタイミングです。

植え替えの手順と用土

植え替えは、天気の良い、風の強すぎない日に行うのがおすすめです。

手順

  1. 準備:一回り大きな鉢(今の鉢より直径で3〜5cm程度大きいもの)、鉢底ネット、鉢底石、新しい用土を準備します。
  2. 用土:最も重要なのは「水はけの良さ」です。市販の「観葉植物用培養土」が手軽で良いかなと思います。もし自作する場合は、赤玉土(小粒)6:腐葉土 4 くらいの配合や、観葉植物用の土にさらに赤玉土や鹿沼土を2割ほど混ぜて、水はけを強化するのもおすすめです。
  3. 抜く:鉢の縁を軽く叩いたり、幹の根元を持って慎重に引き抜きます。
  4. ほぐす:古い土を3分の1程度、優しく落とします。固く回った根があれば、少しほぐします。腐った根(黒くブヨブヨした根)があれば、この時に切り取ります。
  5. 植える:新しい鉢に鉢底ネットと鉢底石を敷き、用土を少し入れます。株を中央に置き、隙間に新しい用土を詰めていきます。割り箸などで突きながら、根の隙間まで土が入るようにします。
  6. 水やり:植え付けたら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと水を与えます。
  7. アフターケア:植え替え直後は、植物も疲れています。直射日光の当たらない明るい日陰で、1〜2週間ほど休ませて(養生させて)から、徐々に元の場所に戻していきます。

基本的な植え替え手順は、ドラセナの植え替えに失敗した!?原因となるサインと復活法も参考にしてみてください。

剪定と仕立て直しの方法

剪定(せんてい)と聞くと難しく感じるかもしれませんが、レッドスターの美観を保ち、健康に育てるために大切な作業です。主な目的は3つあります。

  1. 美観の維持枯れた下葉や、傷んだ葉を取り除き、スッキリさせます。
  2. 病害虫の予防葉が混み合っていると風通しが悪くなり、害虫の住処になります。不要な葉を整理して、風通しを良くします。
  3. 仕立て直しレッドスターは成長すると下葉が落ち、幹だけが長く伸びたアンバランスな樹形(いわゆる「間延び」)になりがちです。これを好みの高さで切り戻し、樹形をリセットします。

剪定の適期と道具

剪定も、植え替えと同様に体力を使う作業です。必ず生育期である 5月~10月 に行います。切った後すぐに新しい芽を出す体力がある時期がベストです。

道具は、必ず清潔なハサミや剪定ノコギリを使ってください。汚れた道具を使うと、切り口から雑菌が入って病気になる可能性があります。

具体的な剪定方法

  • 枯葉・元気のない葉前述の通り、枯れた下葉は手で真下に優しく引っ張ると、幹から綺麗に取り除くことができます。ハサミで切っても問題ありません。
  • 仕立て直し(切り戻し)幹が長くなりすぎた場合、思い切って好みの高さで幹を切断します。切る場所は、節(葉が出ていた跡)のすぐ上が良いとされます。切った場所のすぐ下の節から、新しい芽がいくつか出てきて、そこから再び葉が茂り始めます。

最初は勇気がいるかもしれませんが、コルジリネは非常に生命力が強いため、生育期であれば高確率で新芽が吹いてきますよ。

挿し木での増やし方

剪定で切り取った先端部分や、途中の幹は、捨てるのはもったいないです!「挿し木(さしき)」で新しい株として増やすことができます。これが園芸の醍醐味の一つですよね。

適期はこれも、発根のエネルギーが最も高い成長期の5月〜8月です。

  1. 穂木(ほき)の準備:剪定で出た茎を5~10cm程度の長さに切って使用します。先端部分(葉がついている部分)を使う場合は、葉を上部の数枚だけ残し、下葉は取り除きます(葉からの水分の蒸散を防ぐため)。
  2. 用土:赤玉土(小粒)や、挿し木専用の無菌の用土(バーミキュライトなど)を使います。
  3. 挿す:穂木を土に挿します。
  4. 管理:直射日光の当たらない明るい日陰で管理し、土が乾燥しない程度に優しく水やりを続けます。根が出るまでは、葉水で湿度を保つのも有効です。

うまくいけば約1ヶ月程度で発根し、2ヶ月後には鉢上げ(新しい鉢に植え替えること)が可能になります。

剪定と挿し木はワンセット

レッドスターは成長すると下葉が落ちてアンバランスな樹形になりがちです。この「仕立て直し」は、株を増やす絶好の機会でもあります。

樹形をリセットするために「剪定」で切り取った先端部分を、そのまま「挿し木」の穂木として利用できるためです。この「剪定+挿し木」のプロセスは、単に増やすためだけではなく、古くなった株をリフレッシュして新しい株に「更新(リジュビネーション)」するという、重要なメンテナンス作業となります。

赤いドラセナを屋外で育てる鍵

最後に、これまでお話ししてきた赤いドラセナこと「コルジリネ・レッドスター」を屋外で育てるために、私がいちばん大事だと思う鍵を3つにまとめます。

屋外栽培 成功の3か条

  1. 正しい品種を選ぶこと(最重要):屋外で冬越しできるのは、-5℃の耐寒性を持つ「コルジリネ・オーストラリス・レッドスター」系統です。スタート地点で、耐寒性のない熱帯性コルジリネや、本物のドラセナ属を選ばないことが、成功の9割を占めると言っても過言ではありません。
  2. 冬の管理は「乾燥」と「防霜」を徹底すること:休眠期の水やりは根腐れの原因となるため、土が乾いてから数日待つほど「乾燥気味」に管理します。肥料と植え替えは厳禁です。そして、耐寒性-5℃を過信せず、「霜(しも)」は葉を傷めるため、寒冷紗やマルチングで必ず保護します。
  3. 根元(土)と葉の環境を分けて考えること:土は「水はけ良く、乾燥気味」に保ちつつ、ハダニ予防のために「葉水」を習慣化し、根と葉で求める湿度環境を分離して管理することが、年間を通じて美しく育てるための、一歩進んだ技術となります。

特に日光は、美しい赤色を保つために必要不可欠ですが、真夏の強すぎる日差しは葉焼けの原因にもなります。この「日当たりは好き、でも強すぎるのは嫌」というジレンマを、鉢植えで上手に場所を移動させながら管理するのが、やはり一番確実な方法かなと私は思います。

植物の成長サイクル(オン=春夏、オフ=秋冬)に合わせて、私たちのお世話もメリハリを付けることが、年間を通じて美しく育てる最大のコツかなと思います。ぜひ、お庭やベランダの主役として、格好良いレッドスターを育ててみてくださいね。

この記事で紹介した温度や管理方法は、あくまで一般的な目安です。植物の状態や、お住まいの地域の気候(最低気温、湿度、風の強さなど)、設置場所の環境によって、最適な育て方は必ず異なります。

大切な植物の様子(葉の色、土の乾き具合)をよく観察しながら、試行錯誤してみてくださいね。判断に迷う場合は、お近くの園芸店や地域の園芸に詳しい専門家にご相談されることをおすすめします。

  • この記事を書いた人
パキラを持つ運営者

まさび

『観葉植物のある暮らしスタイル』管理人のまさびです。失敗から学んだ実体験と深い知識で、観葉植物の育て方(特にパキラ)を優しく解説。あなたのグリーンライフを応援します。

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