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ウンベラータの葉の間引き方法!剪定時期と失敗しないコツは?

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ウンベラータの葉の間引き方法!剪定時期と失敗しないコツ

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こんにちは。観葉スタイル、運営者の「まさび」です。

ウンベラータを長く育てていると、いつの間にか葉が茂りすぎて全体のバランスが悪くなったり、下の葉が黄色く変色して落ちてしまったりすることはありませんか。せっかく大切に育てているのに、葉がシワシワになって元気がない姿を見ると「枯れてしまうのかな」と心配になってしまいますよね。

実は、ウンベラータを元気に復活させるためには、適切な時期に剪定をして風通しを良くしてあげることがとても大切なんです。状態によっては、思い切って丸坊主にするような剪定が必要な場合もあります。今回は、私の経験をもとにウンベラータの葉の間引きや剪定の方法について詳しくお話しします。

ポイント

  • 4月から9月の成長期に行う剪定のベストなタイミング
  • 透かし剪定や切り戻しなど目的に合わせた切り方の手順
  • 葉が黄色くなる原因やシワシワになった時の対処法
  • 剪定後の水やりや肥料の与え方などアフターケアの基本

ウンベラータの葉を間引きする剪定方法と時期

ウンベラータの葉を間引きする剪定方法と時期

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ウンベラータが天井につきそうなくらい大きくなったり、横に広がりすぎて生活スペースを圧迫したりしていませんか?あるいは、葉が密集しすぎて内側が蒸れているかもしれません。まずは、なぜ剪定が必要なのか、そして具体的にいつ、どのように行えば良いのかを解説します。

剪定時期はいつ?4月から9月の成長期がベスト

ウンベラータの剪定において、成功するか失敗するかを分ける最大の要因は「いつ切るか」という時期の選定にあります。結論から申し上げますと、剪定に最も適しているのは4月から9月の暖かい時期です。この期間を守るだけで、成功率は飛躍的に上がります。

春(4月〜6月)は剪定のゴールデンタイム

1年の中で特におすすめなのが、気温が20℃を超え始める4月から6月にかけての春のシーズンです。この時期、ウンベラータは冬の長い休眠から目覚め、1年で最も旺盛な成長サイクルに入ります。

植物体内の樹液の流れが活発になり、細胞分裂が加速しているため、ハサミを入れた時の傷口を治そうとする自己修復能力(カルス形成)が非常に強く働きます。

傷口が早く塞がるということは、そこから雑菌が入って病気になるリスクが極限まで低くなるということです。また、剪定によって失った葉や枝を再生するためのエネルギーも、株全体に満ち溢れています。

そのため、この時期であれば、枝を大幅に切り落とす「強剪定」や、全ての葉を落とす「丸坊主」を行っても、短期間でのリカバリーが期待できます。「これから暖かくなるぞ」という上り調子のタイミングで切ることで、その後の成長期をフルに使って、夏までには青々とした新しい姿に生まれ変わることができるのです。

夏(7月〜8月)の注意点

7月から8月の真夏も成長期に含まれるため、剪定自体は可能です。特に、混み合った葉を間引く「透かし剪定」や、少し伸びすぎた枝を整える程度の軽い剪定であれば全く問題ありません。旺盛に育ちすぎてバランスを崩しやすい時期でもあるので、こまめなメンテナンスはむしろ推奨されます。

ただし、35℃を超えるような猛暑日は、植物にとっても過酷な環境です。高温によるストレスがかかっている状態で大きな手術をすると、体力を消耗しすぎてしまう可能性があります。

また、剪定直後は葉が減ることで水分の吸い上げバランスが一時的に崩れるため、極端な水切れを起こさないよう、剪定後の水やり管理にはいつも以上に細やかな注意が必要です。真夏の大手術は避け、整える程度の剪定に留めるのが無難でしょう。

冬(10月〜3月)は「絶対NG」の危険ゾーン

一方で、気温が下がる10月から3月の期間は、原則としてハサミを入れるのは避けてください。ウンベラータは熱帯アフリカ原産の植物であり、日本の寒さには強くありません。室温が15℃を下回ると成長が緩やかになり、10℃以下ではほぼ止まる「休眠期」に入ります。

この時期に剪定を行うと、以下のような深刻なトラブルを招く恐れがあります。

冬に剪定してはいけない理由
  • 傷口が塞がらない:代謝が落ちているため、切り口がいつまでも乾かず、湿ったままの状態が続きます。そこからカビや細菌が侵入し、腐敗が進むリスクが高まります。
  • 枯れ込みの進行:切った場所から枝が徐々に茶色く枯れていき、最悪の場合、その枯れが主幹まで進行して株全体をダメにしてしまうことがあります(ダイバック現象)。
  • エネルギー不足:葉を再生させるための体力が残っておらず、丸坊主などにすると、そのまま春になっても目覚めずに枯死することがあります。

もし、冬の間に樹形が乱れたり葉が落ちたりして気になったとしても、春が来て暖かくなるまではぐっと我慢して、植物を休ませてあげることが愛情です。どうしても邪魔な枯れ枝がある場合のみ、枯れた部分だけを慎重に取り除く程度に留めましょう。

また、別の観点から剪定情報について書いた記事もありますので、よかったら確認してみてください。→ ウンベラータが伸びすぎたら剪定!時期と失敗しない切り方のコツ

どこを切る?透かし剪定の基本と切る位置

どこを切る?透かし剪定の基本と切る位置

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「葉の間引き」という検索をされている方の多くは、葉が茂りすぎて鬱蒼としていたり、内側の葉が枯れ込んでいたりする悩みを抱えているのではないでしょうか。

こうした過密状態を解消するために行うのが「透かし剪定(Thinning)」です。これは理髪店で髪の量を減らしてもらうのと同じ感覚で、全体のシルエットを大きく変えずに、内部の密度だけを下げる技術です。

間引き(透かし剪定)の目的

間引きを行う最大の目的は、株内部の環境改善、いわゆる「微気象」の適正化です。葉が重なりすぎていると、内側に光が届かず、光合成ができない「無駄飯食らい」の葉が出てきます。

さらに悪いことに、風通しが悪くなることで湿気がこもり、カイガラムシやハダニといった病害虫が発生しやすい「蒸れ」の状態を作り出してしまいます。適切な間引きは、植物にとっての快適な居住空間を作ることと同義なのです。

切るべき枝の判断基準(忌み枝)

では、具体的にどの枝を切れば良いのでしょうか。やみくもに切るのではなく、植物の健康や美観を損ねている「忌み枝(いみえだ)」と呼ばれる枝をターゲットにします。

まずは植物から一歩離れて全体を観察し、下から見上げるようなアングルで枝の重なりを確認すると分かりやすいです。以下のリストを参考に、切る枝を選定してください。

切るべき枝特徴と切る理由
交差枝他の枝と交差するように伸びている枝。風に揺れるたびに枝同士が擦れて傷ついたり、樹形の美しさを損ねたりします。
内向枝株の外側に向かって広がるのではなく、幹の方(内側)に向かって逆走するように伸びている枝。内部の混雑の主犯格であり、日光を遮ります。
下り枝極端に下に向かって垂れ下がっている枝。ウンベラータ特有の「上へ広がる」ポジティブな樹形を乱し、だらしない印象を与えます。
ひこばえ株元の土から勢いよく飛び出している細い枝(ヤゴ)。主幹に行くべき養分を奪ってしまうため、見つけ次第早めに取り除きます。
並行枝隣接する枝と並行して同じ方向に伸びている枝。将来的に干渉しあうため、勢いの弱い方か、樹形を乱す方を切ります。

切断する位置のポイント

透かし剪定の場合、枝の途中で切るのではなく、「枝の分岐点(付け根)」から切るのが基本です。中途半端な位置で切ると、そこから不格好な短い枝が出てきたり、残った部分が枯れ込んで見苦しくなったりします。

「ブランチカラー」と呼ばれる、枝の付け根の少し盛り上がった部分を傷つけないよう、そのすぐ外側でハサミを入れてください。こうすることで、植物の治癒能力が最大限に発揮され、傷口が綺麗に塞がります。

失敗しないコツは枝先に葉を1枚残すこと

失敗しないコツは枝先に葉を1枚残すこと

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これは私が長年の栽培経験の中で実践している、ちょっとした、でも非常に効果的なテクニックです。特に枝を途中で切って短くする「切り戻し」を行う際、あえて枝の先端に葉っぱを1枚だけ残すという方法をおすすめしています。

なぜ葉を残すのか?その生理学的な理由

植物の茎や枝の中には、維管束(いかんそく)という水分や養分の通り道があります。このポンプを動かしている原動力の一つが、葉からの「蒸散(じょうさん)」です。葉から水分が蒸発することで引っ張る力が生まれ、根から吸い上げた水が枝先まで届きます。

もし、枝の葉をすべて切り落としてただの「棒」にしてしまうと、植物はその枝を「光合成も蒸散もしない、機能していない不要な器官」と判断してしまうことがあります。そうなると、植物自身の生存戦略として、その枝への養分供給をストップし、枝ごと枯らして切り捨てようとする(Cladoptosisのような現象)リスクがあるのです。

「呼び水」としての葉の役割

そこで、枝の先端に1枚でも葉を残しておくと、その葉が細々とでも光合成と蒸散を続けるため、枝の中の水の流れが維持されます。これが「呼び水」のような役割を果たし、切った場所のすぐ下にある芽(腋芽)にスムーズに栄養が届きやすくなります。結果として、新しい芽が早く、そして確実に出るようになるのです。

豆知識:

このテクニックは、特にまだ幹が緑色で細い若い株や、少し元気がなくて剪定のダメージが心配な株に対して非常に有効です。

もちろん、太くて元気な株なら葉を残さず切っても萌芽しますが、「保険」としてこの方法を知っておくと安心ですよ。新芽がしっかりと展開してきたら、残しておいた古い葉は役目を終えたとしてカットしてしまって構いません。

剪定の注意点は樹液!手袋と新聞紙を準備

ウンベラータを含むフィカス属(ゴムの木の仲間)の剪定において、絶対に無視できないのが「樹液」の存在です。枝や葉を切ると、その断面から白いミルクのような液体がじわじわと、時にはポタポタと滴るほど出てきます。

樹液のリスクと対策

この白い樹液には「ラテックス」という成分が含まれています。天然ゴムの原料にもなる物質ですが、これが皮膚につくと、人によってはアレルギー反応を起こし、赤く腫れたり、激しい痒みに襲われたりすることがあります(ラテックスアレルギー)。

また、粘着性が非常に高く、一度服やカーペットに付着すると、洗っても黒ずんで残ってしまい、完全に取り除くのが非常に困難です。

必須の安全対策
  • ゴム手袋の着用素手での作業は避けましょう。薄手の使い捨てニトリル手袋などが、指先の感覚も損なわず作業しやすくておすすめです。
  • 広範囲の養生床には新聞紙やビニールシートを、自分が思っているよりも広範囲に敷いてください。切った枝を置く場所もあらかじめ確保しておきましょう。
  • 汚れても良い服お気に入りの服での作業は厳禁です。エプロンを着用するか、専用の作業着に着替えましょう。

樹液が止まらない時の対処法

太い枝を切った場合など、樹液がなかなか止まらないことがあります。その場合は、濡らしたティッシュペーパーで切り口を数回拭き取るか、霧吹きで切り口に水をシュッとかけてみてください。

樹液は水に触れると凝固しやすくなる性質があるため、比較的早く止まります。もし床に垂れてしまった場合は、すぐに拭き取るか、乾いてしまったら消毒用エタノールや油(オリーブオイル等)で馴染ませてから拭き取ると落ちやすいです。

道具へのこだわり

また、使うハサミは必ず「切れ味の良い園芸用ハサミ」を用意してください。100円ショップなどの工作用ハサミや切れ味の悪いハサミを使うと、切断する時に植物の細胞を押しつぶしてしまいます(挫滅)。

細胞が潰れると、そこから腐敗が始まったり、回復が遅れたりする原因になります。スパッと綺麗な断面で切ってあげることが、植物への一番の優しさです。

樹形を整える切り戻しとY字仕立てのやり方

ウンベラータをおしゃれなインテリアショップやカフェで見かけるような、美しい「Y字」の樹形に仕立てたいと思ったことはありませんか?

自然のまま育てると、ウンベラータは頂芽優勢(ちょうがゆうせい)という性質により、一本の幹だけがひたすら上に伸びていきがちです。これを理想の形にするには、剪定による誘導が必要です。

頂芽優勢を打破して枝分かれを作る

植物の茎の先端(頂芽)からは、オーキシンという植物ホルモンが分泌されており、これが下の方にある脇芽の成長を強力に抑え込んでいます。そこで、思い切って幹の先端を「切り戻し(Heading Back)」でカットしてしまうのです。

頂点がなくなるとオーキシンの抑制が外れ、切った位置のすぐ下にある脇芽たちが「次は自分たちの番だ!」と一斉に動き出します。ウンベラータの場合、切断箇所のすぐ下の2〜3個の芽が同時に伸び始めることが多く、これによって自然なY字や放射状の樹形が作られるのです。

具体的なカットの手順

  1. 高さの決定「この高さから枝分かれさせたい」という位置を決めます。将来的にはそこから上に枝が伸びることを想像して、少し低めの位置で設定するのがコツです。
  2. 成長点の確認幹をよく見ると、葉が落ちた跡の上などに小さな膨らみやリング状の線(節)があります。ここが成長点(芽が出る場所)です。
  3. 切断実行狙った節(成長点)の5mm〜1cmほど上で、水平に、あるいはやや斜めにスパッと切ります。節ギリギリで切ると芽を傷つける恐れがあり、逆に長すぎると残った部分が枯れ込んで病気の入り口になります。

パキラの剪定でも同じような原理を使いますが、ウンベラータの方が成長スピードが早く、変化がダイナミックです。もしパキラのサイズ調整などにも興味があれば、パキラを大きくしたくない!サイズ維持の育て方と剪定法の記事でも詳しく解説していますので、樹形コントロールの考え方として参考にしてみてください。

木質化した太い幹の場合

何年も育てて茶色く木質化(もくしつか)した太い幹であっても、手順は同じです。むしろ、太い幹の下の方でバッサリ切ることで、重心の低いどっしりとしたブッシュ状の樹形に作り変えることも可能です。

ただし、太い幹を切る場合は植物への負担も大きいため、必ず5月〜6月の成長最盛期に行い、切り口には「癒合剤(ゆごうざい)」を塗って雑菌から保護してあげましょう。

ウンベラータの葉の間引きが必要な症状とケア

ウンベラータの葉の間引きが必要な症状とケア

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ここまでは「形を整える」ための剪定についてお話ししましたが、実際には「葉の色がおかしい」「元気がない」といったSOSサインに対処するためにハサミを持つことも多いはずです。ここでは、葉の症状から原因を診断し、適切な処理方法を見ていきましょう。

葉が黄色いのは病気?原因と剪定の判断

葉が黄色いのは病気?原因と剪定の判断

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「大切にしていたウンベラータの下の葉が黄色くなってきた!」と慌てて相談を受けることがよくあります。しかし、焦る前にまずは「どの位置の葉が黄色いか」を確認してください。

心配いらない「生理的落葉」

もし黄色くなっているのが、株の一番下についている古い葉だけで、上の方の新芽は元気に展開しているなら、それは病気ではなく「生理現象(メタボリズム)」である可能性が高いです。

植物は成長するにつれて、光合成効率の落ちた古い葉から窒素などの移動できる養分(モバイルエレメント)を回収し、これから育つ新しい葉へと転送します。役目を終えた古葉は、自ら離層を作って黄色くなり、落ちていくのです。

この場合、黄色くなった葉が再び緑に戻ることはありません。そのままにしておいても自然に落ちますが、見た目が悪いですし、風通しを阻害する要因にもなるので、見つけ次第ハサミでカットして間引いてしまいましょう。これは「お疲れ様」と言って取ってあげるようなものです。

注意が必要な「環境ストレスによる黄変」

一方で、以下のような症状が見られる場合は、環境に問題があるサインです。

  • 葉がまだらに黄色くなるハダニなどの害虫被害や、ウイルス病の可能性があります。葉の裏をよく観察して、小さな虫がいないか確認してください。
  • 全体が一気に薄くなる・落ちる日照不足が続いているか、急激な寒さに当たった可能性があります。特に冬場の窓際は夜間に冷え込むので、厚手のカーテンを引くなどの対策が必要です。
  • 葉先から黄色く枯れ込む根詰まりや根腐れによって、水と酸素がうまく吸えていない可能性があります。

これらの症状がある場合は、単に葉を切るだけでなく、置き場所を明るい場所に移したり、植え替えを検討したりといった根本的な対策が必要です。

葉がシワシワになったら復活できるか解説

ウンベラータの葉が、まるで紙をくしゃくしゃにしたように波打ち、垂れ下がってしまうことがあります。これは典型的な「水不足」のサインですが、その深刻度には段階があります。

回復可能な「一時的な水切れ」

うっかり水やりを忘れていて葉がクタッとしている場合、すぐにたっぷりと水を与えれば、数時間から半日程度で細胞に水が戻り、シャキッとした状態に復活します。これはまだ細胞が生きている証拠です。この段階であれば、葉を切る必要はありません。

回復不可能な「不可逆的なダメージ」

しかし、長期間乾燥させすぎて完全にパリパリになってしまった場合や、逆に水をやりすぎて根腐れを起こし、水を吸い上げる力が失われた結果として葉がシワシワになった場合は要注意です。葉の細胞構造が壊れてしまっており、いくら水を与えても元の平らな状態には戻りません(非可逆性)。

このように機能不全に陥った葉をそのまま残しておくと、植物は無理にその葉を維持しようとして無駄なエネルギーを消費してしまいます。また、蒸散のバランスも崩れるため、思い切ってシワシワの葉は剪定して取り除くのが賢明です。

もし全ての葉がシワシワで全滅しそうな場合は、パニックになって全ての葉を一度に落とすのではなく、まずは水やり管理を見直してください(根腐れなら乾燥気味に、水切れならたっぷりと)。そして、幹の先端にある新芽が動き出すのを待ちましょう。

新芽が動けば根は生きています。その確認が取れてから、古いシワシワの葉を整理するのが最も安全で確実な手順です。

伸びすぎや葉落ちには丸坊主剪定で再生

伸びすぎや葉落ちには丸坊主剪定で再生

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「冬の間に寒さで葉がほとんど落ちてしまった」「樹形が崩れてどうしようもない」「カイガラムシが大量発生して手がつけられない」…そんな絶望的な状況を打破する最終手段として、丸坊主剪定(Pollarding)という方法があります。

丸坊主剪定とは?

これは文字通り、全ての葉と細かい枝を切り落とし、太い幹だけの「棒」のような状態にする強剪定です。「こんなことをして本当に枯れないの?」と不安になると思いますが、ウンベラータは生命力が非常に強く、幹や根の中に十分な水分とデンプンなどの養分を蓄えているため、適切な時期に行えば驚くほど力強く復活します。

成功のための条件とタイムライン

丸坊主を成功させるためには、以下の条件を守ることが絶対です。

  • 時期必ず成長期のピークに向かう5月〜7月上旬に行うこと。
  • 株の状態幹に張りがあり、根が腐っていないこと(幹がシワシワでスカスカの場合は、残念ながら枯れている可能性が高いです)。

私自身も、樹形が乱れてしまった株を6月30日に丸坊主にしたことがあります。全ての葉を落として棒一本にした時は心配でしたが、わずか11日後の7月11日には、幹のあちこちからプクッとした緑色の新芽が顔を出し始めました。

その後の成長は目覚ましく、約1ヶ月で葉が次々と展開し、2ヶ月後には剪定前よりも葉の密度が高く、美しく整った株へと完全復活を遂げました。中途半端に残すよりも、一度リセットして新しい葉を出させた方が、結果的に理想的な姿になることが多いのです。

剪定後の水やりは控えめに管理する理由

剪定、特に強めの剪定や間引きを行った後は、それまでと同じ感覚で水やりをしてはいけません。ここでの水やり管理の失敗が、剪定後の枯死原因のナンバーワンだからです。

葉が減ると水が減らない

植物は主に葉の裏にある気孔から水分を蒸発(蒸散)させています。剪定によって葉の枚数が減ると、当然ながらこの蒸散量が劇的に減少します。それなのに、葉がフサフサだった頃と同じペースや量で水をあげ続けるとどうなるでしょうか?

土の中の水分がいつまでも消費されず、鉢内が常にジメジメとした過湿状態になります。これにより、土の中の酸素が不足し、酸欠状態になった根が窒息して根腐れを引き起こしてしまうのです。

正しい水やりのサイン

剪定後は、土の表面をじっと観察してください。そして、見た目が乾いているだけでなく、実際に指を第一関節くらいまで土に挿してみて、中までしっかり乾いているかを確認してから水をあげるようにしましょう。

通常より数日感覚を空けるくらい、「少し乾かし気味」の管理で丁度よいです。

一方で、残った葉やこれから出てくる新芽は乾燥した空気が苦手です。根への水やりは控えつつ、霧吹きを使った「葉水(はみず)」は毎日たっぷりと行ってください。これにより、空中湿度を高めて新芽を守りながら、ハダニの発生も防ぐことができます。

肥料はいつから?固形と液肥の使い分け

剪定直後の植物に、良かれと思ってすぐに肥料を与えるのは間違いです。人間で例えるなら、手術直後の弱った体にこってりとしたステーキを食べさせるようなものです。消化不良(肥料焼け)を起こして根を痛めてしまいます。

ステップ1:活力剤でケア(直後〜2週間)

剪定をしてから最初の1週間〜2週間は、肥料(窒素・リン酸・カリ)は控えます。その代わりにおすすめなのが、「メネデール」などの植物活力剤です。これは肥料ではなくサプリメントのようなもので、発根を助けたり、切断のショックを和らげたりする効果があります。

ステップ2:肥料の開始(新芽確認後)

新芽が動き出し、葉が展開し始めたら「回復したよ!お腹が空いたよ!」というサインです。ここで初めて肥料を与えます。

肥料の種類特徴おすすめの使い分け
固形肥料 (置き肥)水やりのたびに成分が溶け出し、ゆっくり長く効く(緩効性)。新芽が出始めたら土の上に規定量を置きます。ベースとなる主食の役割を果たします。
液体肥料 (液肥)水に溶かして与えるため、根からの吸収が早く即効性がある。成長期(夏場)にさらに勢いをつけたい時に、水やりの代わりに10日〜2週間に1回程度与えます。成長のブースト役です。

これらを上手に併用することで、剪定後に出てくる新しい葉を、大きく、色が濃く、艶やかな葉に育てることができます。特に観葉植物用の肥料は、葉の色を良くする窒素分がバランスよく配合されているのでおすすめです。

ウンベラータの葉の間引きで健康に育てる

今回は、ウンベラータの葉の間引きと剪定について、時期や具体的な方法、そしてその後のケアまで詳しくお話ししました。

ハサミを入れるのは、最初は少し勇気がいるかもしれません。「失敗したらどうしよう」と不安になるのも当然です。しかし、適切な剪定は植物をいじめることではなく、ウンベラータが本来持っている生命力を引き出し、長く健康に生きてもらうための「手助け」であり、植物との「対話」でもあります。

ボサボサで元気がなかった株が、剪定によってスッキリとし、そこから可愛い新芽が顔を出した時の感動は、自分の手で世話をした人だけが味わえる特別な喜びです。

まずは黄色くなった下葉や、混み合っている内側の葉を1枚切ることから始めてみてください。あなたのその一手間に、ウンベラータはきっと元気な姿で応えてくれるはずですよ。

  • この記事を書いた人
パキラを持つ運営者

まさび

『観葉植物のある暮らしスタイル』管理人のまさびです。失敗から学んだ実体験と深い知識で、観葉植物の育て方(特にパキラ)を優しく解説。あなたのグリーンライフを応援します。

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